<今、職場では・・・進発式・・・>
<今、職場では・・・進発式・・・>
「進発式って・・・」農協という業界関係者以外なら「?」という感じの言葉。いわゆる「事業目標必達の大会」というところか・・・
この進発式がついこのあいだ行なわれた。通年なら、業務終了後、一時間程度なのだが今年はなんと「懇親会付」なのである。金をかけても「職員間の交流を図ろうと・・・」ということらしい。合併して初めてである。
それも昨年から今年にかけて、職員全体で忘年会も新年会もやらなかったからとか・・・ はっきりいって、経営者からの押し付け以外の何物でもない。「職員には迷惑・・・」
総経費80万円。「赤字だ」「経費削減」とお経のように唱えている常勤たち。そのプレッシャーにボールペン一本、消しゴムひとつ注文するにも気を使っている現場職員、そんな気持ちを逆なでする・・・・。
「言うこととやることがちがうよなあ〜〜」「誰が喜ぶんだ〜〜」「お偉いさんの前で酒飲んでも酔えるかよ〜〜」「本当に交流する気なら代行代ぐらい出せって・・・」
もっともである。会場までは、開催場所のバスが出る。しかし、職場から、自宅までは自分の車。要するに飲んだら代行代は自分もちとなる。遠い人は5000円もかかる。飲むのはタダだが・・・。だから、すごく不評・・・。飲まない人が多数出てくることが予想された。
そんな中で、私がその実行委員に選ばれた。
実行委員会での最初の議題は、座る位置。職場・支店ごとに座るか、抽選でアットランダムに座るか・・・「職場・支店ごと飲む機会がほとんどない。」「隣の人がわからない人だったら話もすすまない・・・」「ゲームへの動員がアットランダムだったらうまく行かない」などなどの意見から、
席は「職場・支店ごと」と決定。自分の席に常勤や来賓など偉い人が来たらたまったもんではない。気が会う人と飲みながらの会話がいちばん・・・ということである。参加対象者はパート職員も含み全員。250名となる。
18時から19時までは事業目標必達の「儀式」。それからはゲームタイム。そのゲームタイムを盛り上げるのが実行委員の仕事。私も飲めば「代行代4000円」のクラス。仕事で飲んで何で4000円も、ということで飲まないで頑張ることにした。
ゲームは、「ビールの早飲み競争」とマッチ棒を口にくわえての輪ゴムリレー、それに大抽選会。
「儀式」は19時ちょうどに終わり、乾杯したが、半分以上はウーロン茶。特に女性はほとんどそれ。「しらけ鳥・・・」の世界である。
しかし、組合長は一人、顔を真っ赤にして飲んでいる。黙って座って飲んでいればいいものを「仕切り奉行・・・」とでも言おうかなんにでも口を出してくる。
ビールの早飲み競争には審査委員の一位、二位の判定に文句をつける。輪ゴムリレーでは女性の中に割り込んでいく・・・大抽選会でも組合長賞の女性に無理やり「チュー」をする。セクハラもいいところ。
であるから、「万歳」で予定のスケジュールが終わったら、酔っ払った管理職数人を残し、あっという間に誰もいなくなった。
職員の気持ちを振り替えることもなく、「自己満足」の世界。翌日、二日酔いの顔で「楽しかったなあ〜〜」と一人つぶやく組合長の姿に、「誰も相手にはしなかった」とか・・・