<農協問題・・・改革論議(2)・・・>


正直言って、現在の農協は農家にとっていい評価は正出てこない。「農協の必要性は認めるが、今の農協でいいと思っている農家は誰もいない」といわれ、それは農協の役員や職員のほとんどの共通の思いと考えてもよいだろう。


じゃ、何をどのように改革するか、であるが、それがなかなか見えてこない。その前に、農協が農業振興や地域振興、農家所得の向上のためにやっていることも議論しなければならない。集落のあつまりで酒を飲んだ時の話は、第一に農協の悪口である。

それが的を射ているときもあるし、全く的外れな時もある。農協の悪口は言いやすいという人もいる。農協が自らの実績を宣伝していない、農家組合員に知らしめていない実態もある。政治家は選挙があるためか、すべて自分の手柄として宣伝するが農協にはそれがない。


このことには先に申し入れた際、中央会の幹部も頷いていた。単協の農協関係者もこのことをまずは認識するべきである。
具体的にはカントリーエレベーターを設置して組合員の利便性が向上したとか、低利で借りやすい農業資金や支払が早い共済制度、他の業者ではできない「特技」である。


しかし、そんなことがあっても農家組合員は満足していない。肥料や農薬が業者よりも高いとか、農産物の販売が市場流通一辺倒で手取りが少ないとか、営農指導がロクできなくなっている、役員報酬が組合員目線からすれば高すぎて、その選出もブラックボックスだとか、物売りばっかりに精を出しているとか、不満も挙げればきりがない。

これらの認識は農協関係者ならだれでも持っているだろう。そのうえで何をどのように改革すればよくなるのか議論しなければならない。