三種町議会傍聴記その2

続いて一般質問であるが、最初が、トップ当選した平賀議員である。質問は公約の実現方法についてと三種川洪水対策についてである。再質問も含め、温泉の利用方法について突っ込んだ質問や自らもいろいろな提案があるようで好感を持ったが、森岳温泉の活性化についてその協議会が12月頃まで報告書をまとめるという当局の答弁に満足していてはちょっと寂しい。自らの案を協議会に提案するという積極的な関与の仕方も検討していいと思う。

 続いて、成田議員である。三種川の改修問題と大曲地区の拡幅工事についての質問である。地元だけにこれらの質問には迫力があった。迫力というよりは本人が現場に行って現地を視察しているので住民の気持ちを代弁していると評価できる。特に国道の拡幅工事については、住民への説明会が開催されていない件は町直轄の事業ではないものの住民の気持ちに寄り添えば町が何らかの形で関与すべきであり、町の甘い対応が責められてしかるべきである。また、拡幅工事に協力している住民がそのために不具合が生じている生の声が紹介され、町政へのチェック機能が働いている。ただ、質問の仕方として、不具合が生じている現状について一呼吸おいて「その現状を町長はどう思うか」という最高責任者としての所信を厳しく問う姿勢が必要ではないかと思う。

 これで、午前の部は終了した。午後からは傍聴席は急にがらんとした。20数名が数名となった。平賀議員の一般質問に対する傍聴者が帰ったためだと推測した。これが通常の傍聴席ということなのだろう。

午後からは大沢議員の質問であるが町民バスの運行と行政連絡員の問題である。紙面の関係で行政連絡員についての質問を取り上げるが、地域の高齢化の問題でその対応は喫緊の課題であると主張した。御存知の通り行政連絡員は町行政と町民を繋ぐパイプ役であるが、それが大きな負担となっている事実がある。町広報を始め、行政連絡員の仕事ではないにしても集落では共済組合、交通安全協会社会福祉協議会、赤い羽根、緑の羽根募金など数々ある。そして、それが1回の巡回で済むことはほとんどない。多少の謝礼はもらうけどそんな問題でもない。それに現金で集金している場合もある(これは大きな問題である)。集落によっては自治会で対応しているところもある。その現状を取り上げている。確かに町に関しては行政連絡員だけかもしれないが、集落段階では上記のようなさまざまな類似した業務があるということを認識してもらわなければならない。
 大沢議員の質問は現場の町民の声や自治会などの声に寄り添ったもので、本来ならもっと早く取り上げてもよかったのではないかと思えるが、これこそが「町議の仕事」と評価できる。町もこのような実態を把握しているようではあるが、行政連絡員だけではなく総合的に現場に寄り添った対応が必要であり、今年度中に対応するとはちょっと心持たない。

写真は、奥森吉の安の滝です。