<椎茸作業・・・ハウス建設(一)・・・>

建設途中のハウス

<椎茸作業・・・ハウス建設・・・>

 冬の椎茸を取るためにはどうしてもハウスが必要である。菌興115号という品種、通称ジャンボ椎茸というが、これを栽培するためにはハウスが不可欠なのである。


昨年、115号を4000本植菌した。それと一昨年の2700本と合わせて6700本、今年の冬の収穫するのである。


 6700本というとそう簡単な数量ではない。昨年も115号で収穫したが、ハウス1棟を親戚から借りての収穫であった。今後毎年、6000本〜8000本での収穫となるので、いつまでも借りてばかりではいられない。


 秋田県では、「夢プラン」という認定農業者を対象とした補助事業がある。おおむね50%の補助なので、これを使わない手はなかった。120坪のハウス2棟をこの事業の対象とした。


120坪というと間口が4間で奥行きが36メートル、小さなものではない。この2棟を一人で建設することになる。業者に頼むと一棟20万円近くする。2棟で40万円だから、椎茸作業の合間を縫って自分で立てるしかない。



 最初に見積書をとる。県の補助事業なので農協から取ることにした。農協でなくてもよかったのだが、融通が利くという点を考えればベストだと思った。


しかし、農協の購買担当が見積りを作るわけではない。業者が作ってそれを丸投げにする。要するにペーパーマージンなのである。10数年前はそうではなかった。農協にハウス担当がいて自分で現場を図って、図面を作って、そして、建設も担当が指揮した。
 

そのことは最初からわかっていたので、話は農協を通さず、業者に直接話した。その方が手っ取り早いからである。OBとして情けないと言えば情けない話なのであるが・・・

 取りかかったのは、盆過ぎからである。11月までは完成させてその中旬に115号をハウスに移動させたかったからである。盆過ぎであるから暑い盛りである。しかし、暑いなんて言っていられない。


午前中は夏茸の収穫と納品に追われて、何ともしがたい。実際に作業にかかるのは14時ころからである。建設地はホダ場の隣の林に囲まれた畑である。だから、風は当らない。立地条件は最高なのだが、立てる身になってみれば暑くてたまらない。

それに藪蚊がすごい。当然半袖での作業なのだが腰には蚊取り線香をぶら下げての作業である。それでも蚊の餌食になる。仕方ない。一晩かゆみさえ我慢できれば翌日は何ともなくなっている。まさに、チンタラ、チンタラの作業である。(続く)


写真は建設途中のハウス