<椎茸作業・・・山形での植菌指導(一)・・・>

松林での植菌作業

<椎茸作業・・・山形での植菌指導(一)・・・>

 山形に私の友達がいる。彼は知的障害者福祉施設の授産作業所に勤めている。彼が私が原木椎茸をはじめたことを知って、いろいろと研究したらしく、私もまた彼にいろいろとレクチャーした経緯もあり、彼の施設でも原木椎茸をやることになったからいろいろと教えてくれ・・・・ときた。



 私は砂丘地の松林での原木椎茸栽培が通常の山地でのそれより優れていることは、何回か伝えてあった。彼の地区も砂丘地で防風林の松林が散在している。それに、原木椎茸は重労働だということも・・・。


 彼がどういう経緯でやろうとしたかはわからないが、椎茸の栽培条件はあるし、それに重労働に耐えられる若い労働力もある。そういう意味でではうってつけである。しかし、投資してからそれを回収するまでは時間がかかること。山形で果たして原木がたやすく確保できるか、ということ。この点についてクリアしないと難しいことも伝えてはあった。


 それでも原木は1000本確保した。投資の回収が遅れることも承知した、と連絡があり、植菌指導を頼む・・・ときた。ことわるわけにはいかない。


 1000本はドリル二台でも素人の集まりで1日の作業では無理である。二日の予定で車を走らせた。種駒とドリルは私のものを使うこととした。野外での植菌作業なので発電機とドラム、廃材数本程度あればよい。


 それに労働力が6〜7名。野外だと雨が降ったら作業できないから屋内のほうがいいといったが、すでに原木を借りる予定の松林に積んであるという。もう雨が降らないいことを祈るしかない。 



 福祉施設なので松林を所有しているわけではない。所有者から借りるのである福祉施設であるから借りやすい。所有者もすんなりOKだったとのことである。私が見たところ道路に面したこの松林は50〜70年位の老齢木である。だから、遮光率が良くない。


  また、樹高が高いため風で乾燥しやすい。とりあえずは、乾かないように防風垣やネットを張ったほうがよいと助言はした。春になると下草が生えるのでそれがどんな効果を及ぼすかである。実際生えてみないとわからない。



 どうして、道路に面した林を借りたか問うたところ、管理が行き届かないから、きのこや原木が盗難にあわないように、と返答がきた。人通りが少ないと逆に盗難に会いやすいといっていた。こんな原木を盗むような馬鹿がどこにいるか、と私は思うのだが、用心深いにこしたことはないのだろう。