<椎茸作業・・・「低温乾燥」・・・>

市民市場で売られている私の椎茸

<椎茸作業・・・「低温乾燥」・・・> 


このうまい「どんこ」は秋田の市民市場のF商店に卸している。このF商店は私が昨年の秋、飛び込み営業でお願いして販売してもらっている。手前味噌で恐縮だが、すごく評判がいい。


 この店はきのこと山菜を専門に扱っている店で、当然原木椎茸を見る目は鋭い。いまどきの原木椎茸は身が締まっているのでカサにヒビが入っているものが多い。このヒビが高級品の証拠である。

 しかし、生産者にとってはこのヒビはそんなに歓迎されるものではない。ヒビが入るということは「低温乾燥」の結果でその分身は大きくならない。「収量」は低くなるといっても差し支えない。収量が落ちた分高く売れればいいのだが、「初心者」の私にとっては強気には出られない。



 大体、私が卸している価格は、原木椎茸生産者では恐らく一番安いのではないか。100g100円から高級品で130円の間だからである。卸売市場に出せば、まともには扱ってくれない。菌床椎茸と同じく扱われる。


 そんなことされたらたまったもんじゃないので、意地でも卸売市場には出さないつもりである。だから、販路は自分で開拓しなければならない。だから、デカイ態度はできないのである。


 100g100円で卸したものが150円、200g220円で卸したものが350円で小売されている。小売店にしてみれば利ざやが高い。50%以上のマージンである
。普通のスーパーだとせいぜい20%であるが・・・。それだけ商品価値が高いのか、私の卸が安いのか・・・


 私の販売戦略としては、本格的な販売は、3月下旬からの自然子にはじまるので、それまでは「挨拶代わり」にと思って安くしている。集落の人にも卸価格で販売している。口コミで評判が伝わればと思っているからである


 もうじき、この冬の115号形成菌は終了する。はっきり言って収穫量は失敗であった。前述した「低温乾燥」が原因である。標準的な収量には及ばなかった。ハウス内の湿度の管理に失敗したのである。



 つまり、私自身が原木椎茸の湿度管理を正確に理解していなかったことによる。だけど、今回失敗してよかった。今回はウオーミングアップ程度だから、ダメージはほとんどない。いい勉強になったといっても良い。


 3月からはまた、植菌作業が始まる。その前に松の植林もしなければならない。これからは昨年の二倍忙しくなる。