<椎茸作業・・・冬の作業・・・>

原木のなめこです

<椎茸作業・・・冬の作業・・・> 


原木椎茸の収穫は冬が最盛期である。もともと、原木椎茸は冬の農閑期の農作業としてはじまったと記憶している。春から秋にかけては稲作や畑作作業があって、冬は昔は出稼ぎという形態が1970年の後半まで続いていた。


私の父が椎茸を始めたのは昭和34年からである。ちゃんと記録がある。その当時、私の地域は全県で最たる出稼ぎ地帯で、父はそれに反発して、出稼ぎをしない百姓を目指したと聞いたことがある。だから、一度も出稼ぎをしたことはない。


80歳になるがこの年代で出稼ぎを経験したことのない専業農家は珍しい・・・というよりいないといってもよいだろう。私にしてみれば、出稼ぎから帰ってきた友人の父が土産を手にいっぱい持ってくることが、羨ましかったという印象がある。当時はまだ、小学生であった。



 冬の作業というのは辛い・・・いやキツイといったほうがいい。12月20日前後に、最低気温がマイナス4〜5度になる日が数日続いた。八郎湖の近くなので、12月にしては何十年振りかで湖面が凍っていた。そんな中で、松林のホダ場では、親指よりちょっと大きくなった茸に、それが凍らないようにと袋をかぶせる作業をした。


ハウスの中の作業だとそんなに面倒でもないし、凍る心配もないのだが、ホダ場だとそんなわけには行かない。凍れば生長がストップし、枯れてしまう。前かがみになって、100個くらいに袋が消した。りんごや梨に袋掛けする作業と思っていい。

しかし、小さな茸に小さな袋をかける。それも軍手なら何とかなるが、厚手のゴムの手袋での作業である。なかなかうまくかからない。きちっとかけないと風で跳んでしまう。それに前かがみは結構辛い。氷点下の温度でも汗が噴いてくる。
 その他にも防風ネットを張ったり、ホダ木にビニールの覆いをしたり・・・・いずれにしても楽な仕事ではない。

写真は昨年の12月に初旬に生えたなめこです。昨年の3月に椎茸と同じく植菌したなめこが生えてきました。原木なめこは歯ごたえもあって美味しかったです。