<椎茸作業・・・115号という品種・・・>

これがジャンボである。

<椎茸作業・・・115号という品種・・・>

 椎茸にも品種があるということは何回かアップした。今、収穫期に入っているのは「菌興115号」(通称、「ジャンボ椎茸」)という品種である。この品種を栽培するのは初めてなので、正直いって苦労している。


 通常の品種なら、時期が来れば水槽に20時間くらい浸水して水分を十分吸収させて、20度前後の暖房したハウスで発生させる。そうすれば数日で大きくなって収穫となる。しかし、この品種は違う。



 最低温度が零度以下の日が数日続いて、それが刺激となり発芽する。我々栽培者はそれを芽切りというが芽切りしてから一ヶ月以上たっても収穫ができないのである。


確かに芽切りした蕾はわずかながらも生長して大きくなって入るのだが、ほんのわずかなのである。大体こぶし大に大きくなれば何とか収穫の対象となるのだが、親指大からこぶし大になるのに一ヶ月・・・・これには参った。


 12月の中旬は最高気温が2〜3度という日も結構あったので、石油ストーブで15度近くまで気温を上げたのだが、それでも成長速度はあまり変わらない。


ジャンボにするためには、低温(最高気温15度以下)でじっくり生長させるのがコツとは聞いていたが、私のハウスでも結構つぼみは来ているのだが、その成長速度にはあきれるばかりである。そのような品種なのであろう。


 そうすれば、本格的な収穫は正月は過ぎてしまうだろう。今のところは、1日おきの収穫で一回2〜3キロといったところである。全く話にならない。そして、金にもならない。


しかしながら、このジャンボは名前がジャンボなだけに評判はすこぶるよい。厚肉で身が締まっていて大きくて・・・・先日、忘年会にそれをフライにして持っていったが、試食した人は「あわびのステーキ」のようだと絶賛していた。


 そして、近くの直売所に出してあるのだが、直接売ってくれと業者が来たこともあった。寿司屋などに卸すには絶品とのこと。しかし、業者にやるだけ量がない。2〜3キロじゃ話にならないのである。


 こんなことで、来年はどうしようかと思っている。この品種をメインに置こうかそれとも・・・・来年も3月になれば植菌が始まる。その前に原木を手当てしなければならないのだが、それも含めて、頭を悩ませなければならない。

<写真がジャンボ椎茸、直径8センチくらいで一個重、70g程度>