<椎茸作業・・・研修会(二)・・・>

hatakeyama10262009-11-30

<椎茸作業・・・研修会(二)・・・>


このメンバーと私、そして、「きのこセンター」のH氏。話は尽きなかった。特に「菌床椎茸」の動向とそれに対抗する「原木椎茸」の戦略など、結構難しい話もした。実際、菌床椎茸は過剰生産気味で、企業の新規参入がすごい。市場でのキロ単価が800円を割っている。これでは採算が取れるはずがない。



中国産が農薬の問題で輸入がストップしたので単価が跳ね上がり、新規参入を招いたといわれている。それに、途中まで中国で「栽培」した菌床椎茸が輸入されて、それを日本で最終的に商品化して「国産」で販売されている現状も報告されている。


菌床椎茸はほぼ農薬を使っている。商品名が「ベンレート」という殺菌剤である。国の基準内であるため表示の必要はないということであるが、「原木椎茸」の我々としては、これで差別化していかなければならない。なんせ、完全無農薬なのだから・・・。


しかしながら、菌床椎茸より、原木の方がうまいということは周知のことである。消費者にも知れわたっているとのことである。しかし、市場流通の9割が菌床椎茸、原木椎茸のシェアーはたったの一割に過ぎない。この現実は真に重い。何とかしなければならない。


その打開策をいろいろ議論した。「一般消費者が誰でもが安心して、原木椎茸を購入できる販売店を作らなければならない。そして、そこにはジャンボ椎茸を恒常的に置き、そのうまさをアピールすることによって、原木ファンをつくる。


個人的な販売ルートだけでは、原木椎茸のシェアーを回復はできない・
・・・」と生意気にも提案した。
これをめぐって、議論が沸いた。きのこセンターのH氏は即座に賛成してくれた。このことによって原木椎茸が普及するのだから、彼が反対する余地はない。「そんなことしなくても今のままで十分」「面倒なことだ」「「その店に続けるのが大変だ・・・」などなど・・・。


最終的には、「一番若いお前が言い出したんだから、お前に任せる。だからやれ」ということになった。事務局的なことはH氏がやるのだが、この話は酒を飲んでからもいろいろな話に進展した。私は合併する前の農協での仕事はこんなことが中心だったから、何の苦もなかったが、提案された諸氏にとっては「みんなでやる」ことは初めてのことに違いない。

「できるならいいが、じゃ、誰がやる」が一番の問題だった。
私にとってはまた仕事が増えたが、これは楽しい仕事である


写真は椎茸の串刺しのから揚げである。厚肉の115号を使うと「ステーキ」みたいでおいしい