<椎茸作業・・・・夏菌登場・・・>

育苗の苗です。水玉がきれいに撮れまし

<椎茸作業・・・・夏菌登場・・・>


 春子は例年より半月遅く、連休後に収穫を終了した。おかげでその売り先に困ることはなかった。地元の直売所で一日に50パック(200g)はあっという間に売れてしまう状況であった。


売所の店員からも「もっと多く持ってきてもらわなくちゃ・・・」と言われたが、持ってきたいが収穫が追い付かないのである。そのため、例年なら生での販売がおぼつかず毎年4〜5回は乾椎茸用の乾燥機を回すのだが、今年は1回のみである。これも4月が寒かったおかげである。


 春子が終わると、夏菌の出番である。この夏菌は「菌興697号」という品種で、15度〜25度が生育環境でその温度帯をハウスの中で作らなければならない。


それも3月から・・・・。つまり、3月にまだ寒いホダ場からホダ木をハウス内に運んでその中で菌を生長させるのである。おまけに湿度は80〜90%必要である。ハウス内を蒸し風呂の環境にするということである。これがなかなか大変な管理なのである


 4月になれば、ちょっと日が照るとハウス内は35〜40度にあがる。そうすれば当然遮光幕が必要となり、それでも下がらない場合は、換気をする。換気をすれば湿度が下がる。


だから、温度が上がるのと湿度が下がるのを防ぐために、ハウス内に1メートルくらい棒積みしたホダ木へ直接遮光幕をかけ、散水を絶やさないのである。


そうすれば、ハウス内が40度近くになってもホダ木そのものの温度は30度を切る。また、水をかけることによってその気化熱からも温度が下がる。この管理を今後10月頃まで続く。


 収穫するには、この品種は浸水する。8時間から12時間水槽につけるのである。それが刺激となって、一斉に目を出す。それをハウスに組んだ棚に展開する。


浸水してから、収穫が終わるまでは通常10日くらいかかる
。そして、休養となる。それが20日間。その後また浸水し、収穫するのである。


つまり、30日で一回の収穫となり、これが10月〜11月まで続く。うまく管理すれば、真夏の高温期にも通常通り収穫できる。昨年は初めてだったことと、あの猛暑のため管理に失敗した。今年は、その二の舞を踏むまいと思っている。


 夏菌はほぼ一カ月サイクルで回転する。つまり、一か月に一回程度収穫できるということである。だから、5月から10月まで6回転できれば通っている。


昨年は5回転で終わってしまった。4〜5月の管理が悪くて、実質五月には収穫ができなかった。今年は何とかして5月にも収穫したいと思っている。


 今年は、昨年のホダ木からも収穫できる。つまり、昨年植菌した約1000本と一昨年植菌した1400本、合計2400本が収穫の対象となる。


皮算用」をすれば収入は昨年の倍になるということである。また、そのように経営計画を立てているのだから、そのようになってもらわなければ困るのである。