<椎茸作業・・・・夏茸の総括(二)・・・>

朝焼けと大根干し

<椎茸作業・・・・夏茸の総括(二)・・・>

以上が反省点であるが、それを克服することがレベルアップにつながることは言うまでもない。そんな中で、うまくいったことも結構ある。


 第一は、販売対策である。何回もアップしているように、市場に出すつもりは全くなかった。自分の作ったものは自分で売る・・・そうしないと原木椎茸では食ってはいけないと思ったし、自分で自分の作った農産物の値段をつけられない、というこれまでのやり方に反旗を翻したいとも思ったのからである

そのためには、品質的に変なものを作っていては駄目である。「自信作」とは言えなくても、他人がみて「これはいいキノコだ」と言われるレベルに達しないといけない。


 夏茸というのは他の時期のキノコと比べて「旬」でないということあって、評価はされない。しかし、同時期の他のキノコと比べては評価された。「畠山さんのキノコは身が硬くて厚い」という評価をもらった。値段も高くはない。安いといってもいい。中間マージンはないのだから・・・。


 だから、売れ行きは良かった。しかし、どうしても売れ残りもでて「腐敗」の返品も結構出た。日持ちが3日が限度の椎茸であるから、この暑さの中、直売は冷蔵棚なんかには入れてはくれない。


 第二には、販売対策の一側面でもあるが、「行商」が効果的だった。月に数度、どうしても一日に売れる量を大幅に上回って収穫しなければならない時があった。

ほおって置けば腐敗してしまう。さてどうするか。「行商」である。農協職員時代培った人脈がここで生きる。30〜50パック(200g)をもって職場を回る。


保育園、土地改良、仕出しや、役場、修理工場、当然農協も・・・私が「椎茸の行商に来ました」と言えば何らかの形で買ってくれる。品物も評価してくれるし、そして安い。市価の30%以上安い。

だから、みんな喜んでくれる。そして、会話ができる。それとともに、私が原木椎茸を始めたことが、口コミで地域に知れ渡る。だから、行商がもとで電話で直接注文が来ることも多くなった。

おおよそ月に一回程度行商しているのだが、もっと来てくれともいわれる。一人で8パックも買ってくれた人もいた。息子や兄弟に送るのだと・・・・。この「行商」には思わぬ効果があった。
 

夏茸は10月で終えた。11月からは、240号という中低温菌の収穫である。これもまた初めての収穫でその仕掛け方が、夏茸とは全く違うのである。これもまた、苦労の連続であった。これについては次回アップする。