<農業問題・・・・「ふるい下米の表示と流通を考える学習会」・・・

「ふるい下米」の学習会です

<農業問題・・・・「ふるい下米の表示と流通を考える学習会」・・・>

 先にアップした「ふるい下米」の内容は、秋田県農業者ネットワーク主催で開催された内容である。農協関係者、農家、農民団体、消費者、マスコミ関係者も集まり、結構盛り上がった。新聞にも報道された。


 そこで、中心的に報告したのがKさんとIさんである。それに主婦連のWさんである。


 Kさんはネットの会員で「ふるい下米」の件などをフィールドワークとして諸法律等も研究している学者肌の専業農家である。彼は独自に米の表示についてアンケートを取った。近くの道の駅で、「複数原料米って知っていますか」「複数原料米にくず米が混入されている可能性があることを知っていますか」などと6項目程度をこの酷暑の中を300件近くとったのである。


 私もちょっとは手伝ったが、この姿勢には脱帽するしかない。それに、県知事などへのこの件で面会を申し込むなど、その行動力も卓越している。日本消費者連盟や主婦連なども参加している「米の検査規格を見直す会」の中心的人物でもある。


Kさんは何と県立大学の学生なのである。彼の卒論のテーマがこの「ふるい下米」で実は卒論をそのまま発表したのである。実によく調べてある。参加者からは称賛の声が上がった。


 生産者や消費者、JAや行政はもちろんのこと、JAS法や今年の10月から施行される予定の米のトレーサビリティ法についても我々でもわからなかった米の流通についての調査を報告した。


 圧巻は「ふるい下米」の専門業者への調査である。通常、我々が調査しに行ってもくず米の詳しい流通実態は明らかにしてくれない。


 くず米が7等級に区別され、それぞれがどれくらいの数量になり、どのように流通しているかは、警戒して明らかにはしないのである。つまり、行政当局でさえ把握していない実態を彼は調査したのである。

 20代の若者がこんなに苦労して農業について勉強している・・・・捨てたもんじゃないと思った。

 主婦連Wさんは前に主婦連の会長もしたことのある重鎮で、行政レベルの報告をしてもらった。わざわざ東京から来てくださった。御老齢の彼女は酒も飲まないのに懇親会へ付き合ってもらって、私たちの話を最後まで聞いてくださった。


「農協と生協がもっと良くなったら、日本も変わると思うのだが・・・」と私の持論を飲みながら述べたら、語気を強くして「そうだ」と同意してくれた。彼女の運動歴は我々の比ではない。その彼女もそのことを痛切に感じているのだと思った。

六名で反省会も兼ねて懇親会をやったが、話は尽きなかった。農業者ネットは一歩ずつ活動領域を広めている。これからも広めていかなければならない。