<農業問題・・・戸別所得補償制度説明会・・・>

家の前のウメモドキに雪が・・・

<農業問題・・・戸別所得補償制度説明会・・・>



 御承知の通り、今年始まった「戸別所得補償制度」、現場では混乱の一語である。先に農協の座談会があったが、質問にまともには答えられなかった。そして、先日、農政事務所から異例とも思われる直接の説明会が旧市町村単位で行なわれた。


 質問しようと勇んで参加したが、ますますわからなくなった???


 私は米粉米関連についていろいろ質問したが、まともな返答は来なかった。


質問「米粉米など新規需要米について大胆な助成措置をとって拡大しようとしているようだが、実需者との直接契 約というのがネックになっている。実需者というのはどういう人を実需者というのか、そして、その実需者はどこにいるのか」


回答米粉米など新規需要米は、外国産小麦などの代替となることを用件としているため、国としても様々な情報は提供する。しかし、実需者との契約は各々でやってもらうことになる。JAや全農さんが情報を持っているのでそちらのほうからも提供してもらいたい。また、個人的な実需者との契約も可能ですが、生産者からも見つけてもらいたい。」


質問「実需者との契約であるが、どこのどういう馬の骨かわからないものや勝手に実需者と名乗っているだけのものと契約してもいいのか」


回答「外国産小麦などの代替となることを用件としているため、その趣旨を踏まえて契約してもらいたい。


質問「しかし、生産者には実需者が外国産小麦と代替するのかはわからない。そんな得体の知れないものと契約をしてもいいのか、ということなのだ。国のほうで実需者にはこのようは業者がいますよ、という情報を流せないのかということだ」


回答「実需者を国のほうで紹介するというのは難しい。全農さんや水田協さんの方が一番実需者とは近いんじゃないか。民・民の契約関係なので当事者間で詰めてもらいたい。」


質問「実需者と契約したが後日、その実需者が外国産小麦を使用していないことが発覚した場合、この売買契約は無効になるということか」


回答「当初、契約計画書を出してもらうということであるが、その契約書には厳密なことは記されていない。もしそのようはことが起きるとは、現段階では想定していない。」



 このように、回答にならないような回答の繰り返しである。はっきりって逃げているとしか思えない。このほかにも、同一圃場で加工米と新規需要米を作付けするにしても、それを明確に区分して欲しい、とのこと。


区分なんかできっこない。馬鹿じゃなかろうかということを平気で言うのである。一問一答集にはそのように回答するように記載してはいるが、現場でそんなことが通用するはずはない。


 また、「調整水田」の取り扱いにしても、「22年度は今後の作付け計画を提出するだけでいい。23年の本格稼動ではその状況を把握して、どうするか検討するということだ。」などといいながら、「どうしても作付けができないところは、地目変更をお願いしたい・・・」と答えていた。


食料自給率を向上するために、水田のフル活用が叫ばれていて、不作付けをなくすことが大きな政策課題となってい
るこのときに、木が生えていたり、葭原になっているところを誰が耕地として利用するというのか、国からの助成があるのか・・・・



 こんな状況の戸別所得補償政策では、民主党の票は逆に逃げていく感じがしてならない。不完全のまま、確かにモデル事業ではあるが、「本事業」になった場合も大きな変化が現れるとは思えないのである。