<今、農協は・・・戸別所得補償、集落座談会(二)>

冬のホダ場です

<今、農協は・・・戸別所得補償、集落座談会(二)>


 続いて、合併の話になった。


 現在、秋田県中央会は県内の16JAを更に5JAに組織再編すると言う案を検討している。理由は更なるJAの体力を強化するためだそうである。


 私にしてみれば、冗談じゃない。ということになる。11年前に広域合併して、農家組合員に迷惑をかけて・・・・経営の見込みが立たないから、将来に向けて経営体質を強化する云々である


 私から言わせれば、11年前に合併してそれでも経営体質を強化できなかった責任をまず持って明らかにしてくれ、ということになる。一年前まで、職員として、労組委員長を張っていた立場としては、だからなる合併は絶対に見逃すことはできない。


 更なる合併は、経営体質のスリム化以外の何者でもない。支店の統廃合、事業の取捨選択による合理化、人員の削減・・・・それで経営者の報酬も減額になるかというと逆にアップする。仕事をしない経営者ばかり増える。おまけに派閥争い・・・・。


 わが秋田やまもと農協は、経営的には県内トップクラスである。法定準備金もかなり積んであるし、その他にも積立金はある。事業量は伸びてはいないが、それ以上に人件費をけづった結果が経営を良くした。それでも資材センターを統廃合という合理化をするという。中堅職員は毎年のように中途退職している。この数年間にうつ病による病気休暇もかなりいる。


 こういうことを言おうと準備していたが、このような話は座談会では全体の話にはならない。この座談会への農家の参加者は9名である。その内4名は女性。自らの利害についての話なら目を皿のようにして聞くが、利害に関係ないこのような話はまじめには聞いていない。



 司会者もこのような雰囲気を感じ取って、議論を中断し、ビールとつまみをテーブルに上げた。恒例の懇親会である。そうなるとなおかつ、組織再編などの難しい話はそれこそ話にならない。経営者として参加した常務はそれをちゃんと心得ている。


 私も議論を続けるわけにはいかない。誰かが、乾杯しようと声を上げた。いろいろ喋ったのでのどが渇いていた。快いのどの刺激が議論を頓挫させる。常務の「技あり」である。やられてしまった。しかしながら、この組織再編については、これで終わる話ではない。職員時代いくら言っても聞く耳を持たなかった経営者は、私が一般組合員になったことにより簡単には無視できないだろう。


 私も無視させないよう、前から、後から・・・腕の見せ所である。