<今、農協は・・・戸別所得補償、現場は大混乱>

傘に日々の入ったドンコ、椎茸は順調で

<今、農協は・・・戸別所得補償、現場は大混乱>



 戸別所得補償制度・・・現在、国会で論戦中だが、農家にとってはそんな論戦より、実際どうなるか、今年の作付けはどうなるか、人ごとはない。


 私の場合田んぼのすべてを転作しているかから、通常以上に心配事である。そんなこともあって、集落座談会が近々あるのだが、そんなところで話を聞いても恐らく何もわからないだろうと思って、JAに出向いて直接担当者に聞いてみた。


 結論から言えば、その担当者もかいもくわからない、何も決まっていない・・・という返事だけであった。これでは現場は大混乱である。


 まず、新規需要米であるが、民主党政権がとりわけ力を入れているのだが、この新規需要米はいいのだがこれに対する種籾が確保できないとのこと。この新規需要米は、8万円の交付金がつくが、その分販売単価が低く、キロ50円もいくかどうかである。


 生産者としては、それを補うため、収量の多いものを植えつけたいと思う。通常の「あきたこまち」はせいぜい540キロ程度。今開発している「秋田63号」と言う品種は750キロ程度は上がると言うデーターが出ている。しかし、その秋田63号の種籾はほとんどない。


 全農ルートで動くので各JAごとに割り当てられるのだが、その量は限られているらしく、我々一般農家には手は届かないと言われている。それに、実需者との契約も必要でこれは全農が窓口になってやるといっているが、じゃ、どれだけ扱ってくれるか、その量は明らかになっていない。


 次に、とも補償である。私の地区では私が昔転作担当したときから、とも補償はJAでほとんどやってきた。とも補償金も現在は10a当たり3万円である。昔は6万円というときもあった。


戸別所得補償制度で米価が実質13500円程度となる。転作大豆が35000円であるから、明らかに米と作った方が有利である。だから、とも補償金はあがるべきだと思うがこれも未定である。


 それに当地区では転作田んぼを担い手に集積した場合、産地作り交付金で出し手と受け手にそれぞれ助成していたが、産地作り交付金は原則廃止となった。「激変緩和措置」として幾ばくかは交付されると言うことらしいが、市町村ごとに実際いくら来るか全く不透明である。


 このほかにも「加工米」という制度がある。これが新規需要米とどこがどう違うか、現場の担当者はわからなかった。特に米粉米とどう違うのか、説明できないでいた。

 このままでは転作の計画書の提出が3月になってしまいそうである。現場は大混乱といっても差し支えない。