<椎茸作業・・・・菌興115号・・・>

私の椎茸パックです

<椎茸作業・・・・菌興115号・・・>

;">「菌興115号」というのは、農協と提携関係にある日本きのこセンターが開発した品種である。きのこセンターの本部は鳥取県にあり、もともとは鳥取大学の一部と聞いていた。鳥取大学は菌類の研究では日本では中心地といわれている。


このほかにも生椎茸用、干ししいたけ用など様々な種類があるが、実際収穫した椎茸を見ると品種はほぼ区別できない。では品種の相違は何であるかというと一番の違いは「夏出し」「秋出し」「冬出し」の違いである。


 要するに発生する気温の違いといっても良い。つまり、その品種をうまく組み合わせれば周年(一年中)収穫できるということにつながる
。私はその周年栽培をめざしている。


 その中でも「菌興115号」というのは特殊な品種といっても良い。見るだけでほぼわかる。茸の傘が大きいのと厚肉が特長である。われわれは通称「ジャンボ椎茸」と呼んでいる。一個70gから100gする。ヒダの直径も7センチ以上になる。それゆえに栽培も簡単ではない。



 この菌興115号は、通常冬発生する。12月1月が中心である。そして、できるだけ加温しない。他の品種は冬出しでも一定程度ストーブとかつけて加温するが、この茸は加温しない。その分だけ生長が遅く、だから、肉厚で大きく成長するといえる。


 この品種については、私は当然だけど私の父も初めてである。故にその生育ステージも発生操作も管理もわからない。それでもこの品種にチャレンジあいたというのは、原木椎茸のよさがこの品種には凝縮されていると思うからである。


 私が原木椎茸をはじめたのは何回かアップしているが、菌床椎茸が蔓延している中で原木椎茸の方がおいしいし、それが里山の復活にもつながるし、松林の再生にもつながるからである。要するに日本の自然を代弁していると思ったからである。菌床椎茸に「征服」されるのを見ていられなかったからである。


 故に、原木椎茸の中で菌床のそれと最も差別化できる品種をと選んだのである。当然、毎年訪れるきのこセンターの指導員の意見も十分考慮してのことであるが、私の気構えは「菌床椎茸何するものぞ」ということなのである。



この115号は最低温度が8度を下回る日が何日か続けば発生するといわれている。発生の兆しが出てくる頃である。この兆しが見え始めた頃、24時間散水をする。


 この頃、最低気温が5度を下回っている。
 丸一日水を掛けっぱなしにするのである。散水することが、椎茸菌に刺激を与え、成長を促する働きがあるといわれている。ハウスが水浸しになる。それでもやらなければならない。