<椎茸作業・・・・発生の兆し・・・>

松林はリスの生活の場でも有ります

<椎茸作業・・・・発生の兆し・・・>


 そろそろ原木椎茸が発生の頃になってきた。3月に植菌した菌興115号という品種の形成菌(おが屑菌)である。この品種は最低気温が8度以下になる日が数日続くと発生すると書かれている。


 松林のホダ場はようやく色づいてきたが、松林は下枝には枯れて松葉が赤くなっているのも相当ある。しかし、松のてっぺんは来年の成長に備えて、花目が形成されている。来年の春にはそれがまっすぐに伸びる。田植え頃は松花粉で黄色になる。しかし、これはスギ花粉とは違って、人間には害を及ぼさない。


 私のホダ場は現在は約70アール。碁盤の目上に植えられている。鳶やカラス、ヒヨドリ・・・たくさんの小鳥が舞っている。椎茸の原木があるため、そこには原木が目当ての昆虫があつまる。その中には椎茸の害虫もいる。しかし、農薬を使う気はさらさらない。


 そんな中にリスのツガイが私を迎えてくれる。恐らく2ツガイだと思う。若い松かさに盛んに食いついている。そして、硬い部分は下に落ち、ホダ木を自由に走り回っている。私が近づこうとすると当然警戒して逃げていくが、このごろは急には逃げていかなくなった。だから、写真も撮れた。このようにして、ホダ木を確認しながら歩くのは結構楽しい。


 ホダ場の一角には、3月に植菌した菌興115号が置かれている。「鎧ぶせ」という柵状に立て掛けておくやり方である。それに数日前に「走り子」という先走りの椎茸が出てきた。それも少ない数ではない。私にとっては待ちに待った発生である。

 
 しかし、これでは販売できない。量的にまとまらないと商品にはならない。まだ、最低気温が8度以下になる日は来ていない。それでも発生の兆しがあるというのは、原木に椎茸菌の浸透が良好だということだと思う。このごろ、毎日のように雨が降る。それも雷雨クラス。ホダ場の湿度が高くなったからかもしれない。


 発生にはこの湿度も微妙に関係してくる。海岸沿いなので西風も強く、そのため乾燥しやすい。乾燥を防ぐための対策も必要となる。ビニールで覆うことを考えている。


 11月になれば間違いなく発生してくる。そのための準備も欠かせない。商品化のためのシール。パック。そして、販売店との打ち合わせ、市場の市況関係の情報も必要である。恐らく、今まで暇であった分忙しくなると思う。それが又、楽しみでもある。