<今、農協は・・・総代会(2)・・・>

オオバキスミレです(秋田駒)

<今、農協は・・・総代会(2)・・・>

<合併により農業振興の「マニュフェスト」を公約として作ったらどうか>

 しかしながら、合併しても単なる形式だけの合併であってはならない。主人公の農家組合員、そして地域農業が振興される内容の合併でなければならない。


10周年記念祝賀会は開催されたが、この10年間、合併によって地域農業が振興されたかの検証があってしかるべきである。ほとんどの農家組合員は合併を評価していないと聞いている。


この10年で農協の経営は不良債権の処理で大変であったが、経営的には数字を見る限り安定してきているといえる。しかし、それは地域農業が振興されて良くなったのではなく、職員等の人件費の削減によって経営基盤が安定しただけのことであり、それによって職員が疲弊して不祥事の温床になっていることは、前にこの紙上で報告したとおりである。


また、合併により合併前の農協の「隠し不良債権」とも言うべき不良資産の持込が明らかになり、合併時の「不良債権は処理してくる」という合意が反故にされた事実もあると聞いている。このようなことは「救済」的な広域合併の意味もあったのでやむをえない面もあるのだが、「正常」な合併では避けなければならない。


そして、何にしても重要なことは、「明確な」地域農業の振興計画を作ることである。それが合併のメリットであるからである。「明確な」といった意味は、作目ごとの面積や生産量などの数字を今流行の「マニュフェスト」を期限を設定して作ることである。公約である。


それをクリアできなかったら当然責任をとるということになる。職員には「目標管理等」で厳しい数字を示しながら、自らはそれ以上に律することが経営者としては必要であろう。


<両農協の合併はメリットがでやすい>

 そしてまた、白神とやまもとでは合併ではメリットが出しやすい状況にある。米は当然として、キャベツ、ねぎ、アスパラ、ミョウガなど同様な作目があり、合併によるブランド統一で市場に対する価格形成圧力は大きくなる。また、「秋田やまもと」にあって、「あきた白神」にない「カントリーエレベーター」を補完して利用もできる。


経営効率の面でも、営農センターの統合が現実的なものとなる。農業資材についてもスケールメリットを出すことができよう。これを振興計画に示せば、組合員に目の見える形で数字を示すことができるのではないか。



 いづれにしても、双方の経営者がどれだけ、前向きに取組むことができるかにかかっている。そして、組合員に対してはアンケートなりでその声を十分取り入れることである。