ハマナシの花が咲き始めました。

<読書・・・「食べものは商品じゃない」(三)・・・>



次に第四の基本法の「選択的拡大」と「総合農政」の件ですが、これについては私もチョット勉強不足で、この本を読んで初めてわかった件もありました。


アメリカが自らの余剰農産物のはけ口として、MSA協定があったことは理解できているんですが、「選択的拡大」もアメリカの受け売りだったとはわかりませんでした。


1961年の農業基本法の狙いは第一に、高度成長下での労働力の創出。第二には規模拡大及び近代化による農機等の工業製品の市場化。そして、第三には、農産物を商品化にすることによるアメリカから食料の輸入の受け皿・・・ということと著者は言っています。


CIAの報告でアメリカの食糧戦略の一環に組み込まれていた、ということです。そして、それを担ったのは当時の「総合農政」という名目の世論操作だったとのことです


当時は「食管、国鉄、健保」が3Kといわれ、財政赤字三悪として言われたおり、それを解消するための「総合農政」だったということです。


今でも自民との中で「総合農政調査会」といういのがあった、私自身もそれが何を目的としたものかわかりませんでした。結果的には農業の安楽死を狙ったものだったのでしょう


いずれにしてもこの本は一読に値すると思います。消費者との交流とか共生とか言われている現在、消費者運動の中心的存在であった著者の考えに触れることによって、我々生産者のスタンスもおのずと固まってくると思います。