<ブログ雑記・・・「田舎で働き隊」(一)・・・・>

研修生による植菌作業

<ブログ雑記・・・「田舎で働き隊」(一)・・・・>


 私の退職は3月31日ですが、有給休暇を使って3月の上旬から実質的な退職に入っています。椎茸植菌作業が始まるのと町のNPOが受け入れた「田舎で働きたい」の研修を受け入れるためです。


 この「田舎で働き隊」は農水省が費用負担して農業にあこがれ働きたいと思っている人にたいし、その機会を提供することを目的としたものらしいですが、受け入れる側にとっては、打ち合わせや作業段取りなど余計な手間隙がかかり、通常は敬遠されるものです。


 ところが、80歳になるうちの親父が友人からお願いされ、二つ返事で引き受けてしまったとのこと。どうしてこんなの引き受けてきたのか、と問いただすと「いやなら俺がやる」との返事。80歳のジジイができるわけが無い。すべて私にかかってくる・・・・


 というわけで、原木椎茸の植菌作業に研修生を受け入れることになった。予定は二日間で初日は男性二人、20代と30代と40代の三人である。20代のAさんは東京の大企業でデジカメの設計をしているとのこと。毎日がパソコンとにらめっこで神経的に参ると・・・同僚には「うつ」になった人もおり、できれば田舎で仕事をしたいと思って応募したとのこと。


30代のBさんは埼玉で溶接の仕事に携わっていて、田舎暮らしにあこがれているようだった。40代のCさんは秋田の県北で土建会社の設計をしていたが、つぶれて現在失業中。設計していながら単価割れしても仕事を取っていたのでいずれは倒産すると思っていたが、その通り倒産してしまった・・・といっていた。


 問題はこの三人にどのように仕事をさせるかということであるNPOの担当者はどんな仕事でもよいから・・・といっていたが、そういうわけには行かない。せっかく都会から来た「お客」に来てよったといわれなければ、男がすたる、いや百姓がすたる・・・というもの。


思案した結果、午前中は植菌作業、午後は裏山の竹の伐採作業をお願いすることにした。植菌作業は「穴あけ」「駒打」「運搬」とあるが、「穴あけ」はドリルを使っての危険な作業なので彼らには「駒打」と「運搬」作業をお願いすることにした。


「駒打」は平易な作業であるが「運搬」は一本20キロもあろうかという原木を軽トラに積んで運ぶ作業であるから重労働である。翌日間違いなく筋肉痛になる。交代でやれば何とかなるだろう・・・・と思った。


竹の伐採は、重労働とまではいかないまでもきつい作業には間違いない。竹を切るということは初めてだろうと思い、いい経験になるのではないかと思ってメニューに入れたのである。


作業に入る前にひととおりの説明が必要である。椎茸には原木椎茸と菌床椎茸があるということ、市場流通の80%までもが菌床椎茸であるということ。私が何故退職してまで原木椎茸を選んだかということ、原木椎茸はどのようにして生産させるかということ・・・・・等など話せばきりが無いのだが、原木椎茸のホダ場を案内しながらはなした。