<ブログ雑記・・・退職(一)・・・>

白鳥がいっぱいです

<ブログ雑記・・・退職(一)・・・>
 

先日退職届を提出した。前々から3/31で辞めるということは伝えてあったので、それほど驚かなかった。別に驚いてもらう必要もないのだが・・・・・


 農協には正確に言えば、31年6ヶ月の在職だと思う。農協がいやで辞めるわけではない。確かに仕事は面白くないし、昔と違って仕事のやりがいというのもほとんどない。これは私だけじゃなくてほとんどの職員に共通することである。定年までは、まだ6年もある。勧奨までも1年半ある。


 それなのにどうして・・・・ということになる。
 私の家で原木椎茸を栽培していることは、2年前から、アップしてある。写真もアップしてある。それは親父が40年間も継続して来たのだが、それも2年前に辞めた。採算が取れなくてやめたのではない。今年でもう80歳になる。オフクロも80である。体が続かなかった、ということである。


 わたしもそのとき退職して、後を継げばよかったが事情があってできなかった。この地区は、通常の原木椎茸とは違って、原木を購入しての経営である。この地区は原木の産地じゃないのに、県内でトップクラスの産地であった


「菌床椎茸」ができるまでは・・・。「菌床椎茸」に圧されてしまったことと、原木の入手が難しくなったことが原因で、原木椎茸は廃れた。一時は20戸位の栽培農家がいたが、現在は私の家のみとなった。


海岸沿いなので松林がある。原木椎茸のホダ場としてはすこぶる条件がいい。椎茸菌の成長にはもってこいの環境だということである。それに、原木椎茸は全くの天然栽培である。


「菌床椎茸」は化学物質の添加物なども使っていると聞く。天然栽培の原木椎茸はこれに対抗できるし、実際に食味等も原木のほうが勝っていると聞く。しかし、椎茸の市場流通の8割は「菌床椎茸」と言われている。なんとか、親父が今まで作り上げてきた原木椎茸を守りたい、という気持ちがあった。


それに、80歳になる親父からその技術を継ぐには54歳のわたしには、今しかないのである。ボケられてからでは遅い。私も門前の小僧で、いっぱしの知識はある。しかし、それは知識であったスキルではない。そのスキルを早急に獲得しなければならないという課題もあった。


あと、もうひとつ理由がある。これは後で述べるが、「農業運動」という「街と里と山村のネットワーク」作りという私の夢の実現である。(つづく)