<農業問題・・・JA人づくり運動(二)・・・>

東京では梅が咲いていました

<農業問題・・・JA人づくり運動(二)・・・>


「人が育つ職場つくり」といっている。正直言って、私も今日あるのは、仕事を通じて育てられてきたからである。


組合員と接して、組合員に鍛えられて・・・・それは、農協は組合員が主人公で組合員のためにある、というコンセプトが先輩から叩き込まれてきたからである。だから、仕事をして一番うれしいのは、組合員から「ありがとう」と言われた時である。それが仕事のし甲斐につながった。

それはほとんどの農協職員の思いであるだろう。今更、昔の職場の雰囲気に戻せ、とは言わないが、組合員とふれ合う余裕とシステムがなければ「人が育つ職場」にはならない。


「職場やその風土はすぐには変わりません。一度職場にこびりついた個人主義的、縦割り主義的な考え方をそぎ落とし、活気ある職場へと変革していくためには、ある意味当たり前で、なによりも息の長い取組みの愚直な継続が必要です」といっている。


 これはまさにその通りである。しかし、この取組みと我農協の成果主義との整合性はない成果主義の導入によって協同して仕事をしていくと言う風土が、個人主義にひっくり変えされて、自分に与えられた数字さえこなせばという人はどうでもよい・・・そんな風潮が蔓延している。


 そして、「愚直な継続」をするためには、「トップのリーダーシップが鍵」といっている。まさに絵に描いたもち・・・としか言いようがない。きちっとした理念を持って「愚直な継続」ができるトップがどこにいるか?


 トップ自身が人を育てたと言う経験がどこにあるのか、そんなスキルをもったトップがどこにいるか・・・民間企業なら、優秀な職員が選抜されてトップにたどり着く。しかし、農協のトップは業務能力じゃなくて票を集める能力によってトップにたどり着く。


 このような構造的な違いが、民主的なのかどうかは知らないが有能なトップを形成できないという致命傷があるのではとおもう。


 だから、何をやるにしても、どこかの得体の知れないコンサルタントを雇って何千マンも支払って「改革」という手間の閑のかかることをやる。それしか能力がないといえばそれまでであるが・・・・。


 10年前の合併当初、「LCA」というコンサルタント会社による「改革」を断行した。10年経った今、その効果なり影響がどこに残っているか、4000万円もかけた効果はどこにあるのか・・・・農協をその条件を無視して、民間企業並みの数字での評価を導入しただけだったのではないか・・・


 何れにしても、このような取組みが全国レベル、県レベルで行なわれるということは今更・・・とは思いつつ後ろ向きではあるが、歓迎するしかない。


 その影響かどうかはわからないが、単協では「ボトムアップ」という言葉が現れてきた。「イノベーションを起こすためには現場からのボトムアップが必要」といわれた

 皆「????」である。

 笑い話ではないが、カタカナの意味がわからない。言っている当人も本当にわかっているのか?

「燃えるミドル」「現場力」などというこの業界では「新語」である。


もう何十年と「トップマネージメント」が問われてきた。未だにそれが問われている。何をやってきたのか、永遠の課題なのか・・・あきらめるしかないのか・・・・(了)

<写真・・・先日、東京に行ってきました。東京はすでに梅が咲いていました。>