<農業問題・・・JA人づくり運動(一)・・・>

寒椿です。冬晴れに輝く赤は最高です

<農業問題・・・JA人づくり運動(一)・・・>


 近頃日本農業新聞に「付録」として「JA人づくり運動特集号」が折り込まれていた。そして、そこには「JA運動は人づくり運動」と大きな見出しで今後のJAのあり方を問うっていた。それをいつもの「へそ曲がりの視点」で検証して見たい。


 第一に「JA運動」という言葉自体が本当に珍しい。本当に「運動」として認識しているのか・・・と言うことである。そしてこれをこの秋行なわれる第25回JA全国大会に反映させると言う。本当なのかな?疑いざるを得ない。


 それはともかく、どんな経過で「人づくり運動」が出てきたのか検討したい。まずは、現状認識として、大型合併により「組合員とJAとの距離が広がってきています」といっている。このことは、私たちが広域合併は「組合員離れ」を引き起こす、として反対の大きな理由であった。要するにその通りになったということである。


そして、それが「協同組合としてのアイデンティティーの喪失につながりかねません。」としている。


 我々にすれば、今更そんなことをいっても・・・・となる。もう現場では喪失し切っているといっても過言ではない。「運動」なんてだれも考えていない。


そんなことからして「JA人づくり推進委員会」を作って「JA運動の主役である組合員参加・学習運動を提起します」と・・・そのためには、「人を育てる職場作り」が必要でそれには「時間とコストがかかる一方で成果がすぐには見えにくいものです。

それだけに、経営職層から現場の職員まで、教育学習活動に対する理解と行動が欠かせません。とりわけトップの強い姿勢と行動が必要です。」としている。


何をいわんかである。これには総括、反省がない。広域合併すすむまでは一市町村、一農協の形態で農協はほぼ存在していた。これが本来のあり方だと私たちは主張してきた。経営悪化してそれにより広域合併して、人員削減して、それで経営がある程度安定して・・・とのことであろう。そんなことを繰り返したって、現場は動くはずはない。一度失った信頼関係を取り戻すことはどれだけ大変なことなのか・・・


そして、「人を育てる職場作り」をするという。「教育学習活動は時間とコストがかかる一方で、成果がすぐには見えにくいものです。それだけに経営職層から現場の職員まで教育学習活動に対する理解と行動が欠かせません。とりわけ、トップの強い姿勢と行動が必要です」と締めている。


「人づくり」は人間関係である。信頼人間関係を作って人はつくられる。職員は今の経営者を信用していない。信用できるような人が組合長にいる農協はほとんどいないといってよい。「JA運動」のためではなく、わが身の保身のために、肩書きのために組合長を張っているというのがほとんどではないか。職員にアンケート調査をしてみるが良い。一目瞭然である。(続く)