<今、職場では・・・人事異動内示・・・・>

大潟熱帯植物園のシクラメンである

<今、職場では・・・人事異動内示・・・・>


 農協の異動は、農協によって異なる。青森のように9月とか10月というその決算期にあわせるところもあるようだが、秋田では、ほぼ2月、3月が主流である


公務員だと定期異動は4月1日であるが、農協が2月、3月としたのは恐らく、農作業の関係だと推測する。4月では遅いという事情である。


 わが農協は大体2月1日か3月1日である。昨年は3月1日であった。異動というのは職員にとっては最大の関心事でイベントでもある。そして、経営者による最大のメッセージである


わが農協の異動については何回かアップしたことがあるが、異様というか異常だと誰もが言う。毎回毎回大規模な異動なのである。人によっては毎年の異動というのは珍しくない。私だって合併して10年になるが、すでに11回も異動している。私の場合は「異常」だとしても、7〜8回という人も珍しくはない。これでは落ち着いて仕事はできない、できるはずがない。


 ご存知のとおり、農協は銀行もあり、保険会社もあり、商社もある。それぞれが異なった職種なので異動によってそれまでのスキルが何の役にも立たなくなるということがよくある。そのたびに退職していくベテラン職員も少なくはない。「職員を減らすための異動」と言われてもしかたない。


 そんな状況のなかで、先日2月1日付けの異動が内示された。2月1日付けなので内示はその1週間前とほぼ決まっている。だから、1月20日過ぎは様々な情報が飛び交う。「A課長とB所長が常勤に呼ばれた・・・」とか「あの支店長は○○支店といわれた・・・」とか。


特に女性の井戸端会議は何処でどのような情報を得たのかうわさをふりまく。おおよそ半分当たっているのだから、まんざらうそでもない。私みたいにほとんど興味のない者にとってはどうでもよいことであるが・・そこで、一句  「内示前 お局方の 予想戦」

 そんな中で、21日の仕事が終わった5時過ぎ、突然専務が支店を訪れた。「異動作業がやっと終わったよ・・・」といって入ってきた。そこにいた職員は気が気ではない。だれがどのように異動するかやんわりと聞き始めた。


最初は、まだ発表する時期ではないから、と口をつぐんでいたが、そんなことで引っ込む職員たちではない。ネチネチと問い始めた。「異動作業がやっと終わったよ・・・」なんていわなければよかったのに言ってしまったから、もう口を割るしかない・・・。


「まあ、内示だからいいだろう・・・・」といって、異動の全容をしゃべりだした。職員の耳は一言も聞き漏らしまいと集中する。私も興味がないふりをしながら集中した。対象の職員は一瞬頭の中が真っ白になる。


 幸い、私は今回は対象ではなかった。大体LAが1年で異動になることは前例からしてなかった。(前例のない異動を平気でするのが、わが組合長ではあるのだが・・・・)


 最後に専務が、「専務って全然権限がないんだから・・・」とひとこと漏らした。組合長が自らで紙に書いてきて、「これでやる」と一言で決まったらしい。ワンマンはいまさら始まった事ではないが、「何の相談もなく、決めるなんて何のための専務なのか・・・」とこぼす専務の気持ちもわからないわけではなかった。


これで、お局様方の予想戦も終了した。