<農業問題・・・・「バイオエタノール」フォーラム・・・>

大潟村の銀杏です

<農業問題・・・・「バイオエタノール」フォーラム・・・>


 バイオエタノールにはかねがね興味を持っていたものであるが、先日、県主催のフォーラムに参加する機会を得た。


秋田県では(他県はわからないが・・・)生活環境文化部環境あきた創造課というのがあって、その中の「菜の花バイオエネルギーチーム」がその課題を所管している。


 地球温暖化の問題はいわれて久しいが、今ほど問われているときはない、と思う。いかにしてCO2を削減するかが全世界の課題となっているからである。


そういう意味では、このフォーラムでも指摘されていたことであるが、農林業は唯一、空気中では薄いCO2を固定する機能を持っている産業であり、未来型産業だということである。農林業の可能性がそこにあると思った。


 とはいっても、可能性があるだけでは飯は食えない。理念や理屈はどうにもなるが現場の立場ではどうのようになるか知りたかった。しかし、それは簡単ではない。何が難しいかフォーラムで学んだことを理屈の面からから紹介したいと思う。


 第一にこれは当然だが、価格のコストである。要するに原油のコストより低くなければならない、ということである。


このバイオエタノールが注目されたのは、近年まれに見るガソリンの高騰のおかげである。このガソリンよりも高価であれば、なにもそれに転換する必要はないからである。


 第二にこれは私も本当に勉強になったことであるが、「エネルギーコスト」という考え方である。 


このバイオエタノールというのは、バイオマス(生物資源)を利用して化石燃料の使用を削減し、CO2の排出を防ぎ地球温暖化を防止するという理念がある。


であるから、バイオエタノール生成のために、化石燃料を作る以上にエネルギーを投下したのでは何の意味もない
、ということになる。かえって、CO2が増えてしまうことになる。これを「エネルギーコスト」という。

 この二つのコストをクリアできなければ、日本におけるバイオエタノールは「ものにならない」というのである。ただし、「ものにならない」というのは市場原理における事業としてのことであって、市場原理以外のファクターが働けば、それは別問題ともいえないことはない。