<労組活動・・・学習会「地域農業を守る農協のあり方」(二)・・・

海岸風景です

<労組活動・・・学習会「地域農業を守る農協のあり方」(二)・・・>

 以上のことを前提として、では具体的に農協としてはどのような対応が必要か・・・という話しになった。


まず、客観的状況として「食」の問題が国民から注目されているというチャンスを活かさない手はないということである。逆に活かさなければ、農業の再生は難しいとも言い切った。

各種の世論調査でも「安全な食料の供給」はすでに国民的合意として確立しているのである。そのためには「一層の農業強化」が必要であるという。


しかし、そこで言う農業強化とは、「農業保護ではない」ともいう。
 これに対して、私はしっくり来なかった。農業の強化はそれはそれでよい。しかし、具体的にどこをどのように強化するかは、言及していない。


秋田へきてまもなくであるため、それはしょうがない。しかし、著名な農業経済学者でさへ具体的な強化方法の提案はできないでいる。特別栽培米や飼料米、新規需要米・・・・などとは言うが一過性政策としか思えず、東北型農業経営の構築にはいたっていないと言ってよい。


 それに「農業保護ではない」ともいう。我々現場の感覚では、「保護」と言われる助成体系がなければ経営が破綻するのは目に見えている。マスコミなどは「バラマキ」というが現場にいればバラマキが何が悪い。


家族農業が日本の環境保全など非経済的な価値を守っているのだから、保全経費として保護を受けて何が悪いのか、と言う論理である。欧米は農家所得の40%以上は補助金だと聞く。


 「規模拡大してもそれに見合う機械が必要で、機械化貧乏になっている」
 

集落営農、というけど実際は口座を一つにしただけで、だだのトンネル会社である。五年後の法人化なんて考えられない」



 「大体、農協が本気で農家を守ると言うスタンスにはなっていない。農家の所得を高めるのが農協の仕事と言われてきたが、農家の所得より自らの利潤獲得のため躍起になっている


保護についても、
 「今まで、様々な保護政策が行なわれてきたが、実際それが成功しているとは思わない。だから、農家も農業政策を信用していない


 「目先の選挙目当ての農政という感じがする。国民経済における農業の位置がわからない・・・」
 などと、難しい議論もでました。


 佐藤先生のまとめの言葉である。「東北の農業をどうして行くかは私も今後勉強していかなければならないし、はっきり言って勉強不足である。 しかし、今のチャンスは二度と来ないかもしれないのでこれを生かすには、現場の農協の指導力はどうしても必要である。現場の皆さんが元気でないと農業の展望も見えない・・・・」


 しかし、「現場の職員に元気が出るのは難しい・・・」・これは懇親会での話でした。