<今、職場では・・・・共済プロジェクト(二)・・・>

真っ盛りのモミジです

<今、職場では・・・・共済プロジェクト(二)・・・>


 第二には、今までも共済事業を初め様々な改革を行なってきた。しかし、それで成功したもの失敗したもの・・・などたくさんの経験があるがその総括を全然といっていいほど考慮されていない。要するに「総括」という視点がないということである


 例えば、「専任LAトレーナー」が提案されている。前にもトレーナー制度があった。しかし、いつの間にか消えてしまった。その総括はない。


今度は「専任トレーナーには目標を与えず支援、指導に特化する」と報告されている。要するに、原則として自らは推進はしない、ということらしい。「自分が推進するのではなくて、部下を指導、育成して実績を上げさせる・・・・」と。これは難しい。


経験者ならわかるはず。今の共済関係の管理職には、LA経験者はほとんどいない、といってよい。人を指導してやらせる(人を動かす)よりも自分でやった方がずっと簡単だし、手っ取り早い。


昔の「専任トレーナー」はこの難しさを理解しないで、人事配置だけで済ましてしまったから失敗した。そしてまた、私の見る限りでは、「専任トレーナー」ができるような人格的にも優秀な人材はわがJA ではいない。


 「広域性」の問題もそうである。要するに地元では飽和状態であるため、他の地域に進出して「パイ」を分捕る・・・という戦略らしいが、どこも飽和状態であることには間違いない。民間の生命保険会社と競争するということらしい。


 それに対して、なんかおおきな勘違いをしているようでならない。地域を広げるよりも自らの「商品の品質」を良くすることが問われているのでは思う。農協系統の共済事業のトップは全共連であるが、そこで商品開発をして末端の単協での販売となる。


しかしその商品というやほとんど民間生保が開発した保険の同類で、それも4〜5年送れの「後追い商品」であるから、末端LAがそれに自身をもてないというのが実態である


毎日のように新聞の広告を飾る外資系の通販の医療保険とJAのそれを比べて見るがいい。仕組みにしても掛金にしても比べようがないと言わざるをえない。


 単協の「共済プロジェクト」でそんなことを追求してもしょうがない、と言われればそれまでであるが・・・。


再度「広域性」の話に戻るが、地域に密着しているからこそこのような実績を上げられることができるのであって、見知らぬ地域でどうして・・・・ということになる。職員にとっては明日の自分の給料を確保するためには、数字を上げなければならないのである


リスクを犯して「広域性」を求めていく職員がどこにいるか・・・。検討課題の中にも「手間や時間がかかる」「負担が大きい」であるから、「実績評価の変更が不可欠」とある。


仮に実績評価を変更したところで、それにチャレンジしようとするLAは恐らくだれもいまい。「変更」する職員がLAの経験者でないであろうし、現場のLAの意見を聞くようなシステムではない。


この件でも5〜6年前、「広域性」専任のLAを契約職員として採用した経緯がある。その職員は数ヶ月で辞めてしまったという事実がある。これもまたどのような総括をしているのか。