<農業問題・・・・食料自給率を考える(二)・・・>

尼子岩という景勝地です

<農業問題・・・・食料自給率を考える(二)・・・>

 続いて、飼料米についてである飼料米とは読んで字のごとく家畜の餌にする米であるが、現在、濃厚飼料の9割は輸入に頼っている(上記「パンフ」による)。


 その代替として今米が注目されている。そして、その飼料米は「新規需要米」として、転作としてカウントされているが私の周りではなかなか聞かれない。


 今でこそ、「新規需要米」という名前になっているが、もともとは「エサ米」としてその研究実証では20年近く前から秋田県では始まっており、その最も先進地であった。


昨年頃からの、米粉バイオエタノールの原料として脚光を浴びたわけであるが、とりもなおさず、原油の高騰による輸入穀物の値上がりが、国産米との価格差を縮小させ、注目されてきたわけ経過がある。同パンフによると飼料米の作付け面積は、05年45ha、06年104ha、07年286ha(見込み)で08年には1000haを超えると見られている


 要するに、輸入飼料との価格差さえ折り合えれば、品質的にはトウモロコシなどよりは優れていることは実証されている。畜産物の品質向上は米を使うことにより良くなることは目に見えているのである。


そして、価格差を埋めるものとして、「産地づくり交付金」などの転作奨励金がガギを握っている。「水田等有効活用自給力効果向上総合対策」が来年度から始まり、その中で助成措置がとられるといわれているが、果たしてどのような内容かが問われる。


では、飼料米とはどんなものか、これも「パンフ」により紹介したいと思う。まず、収量である。10a当りモミ換算で1トンは必要とされている。(玄米では800キロ)現在、多収品種として登録されているものには次のようなものがある。(括弧内は粗玄米収量)


北海飼308号(825?)、べごこのみ(686?)、べごあおば(732?)ふくひびき(703?)夢あおば(720?)・・・このほかにも10数種類登録されている。


なかなか、800キロまでは到達してはいないようだが、時間の問題として考えてもいいのではと思う。このパンフでは、それと供にコスト低減という課題は避けられない、といっているが、採算が取れる、取れないの問題ではなく、日本の国土保全をどうするか、温帯モンスーン気候の日本の国土をどのように守っていくかの観点から考えなければならない。いわゆる環境保全である。



輸入穀物が高騰したため、飼料米が注目されてきたという経過はあるが、そうでなければ飼料米は見捨てられてきた経過がある。それではいけない。耕作放棄捨て作りをなくすため、それは国土保全のための経費としてきちんと予算に組み込まなければならないものとして考えなければならないと思う。そして、農家が農業を続けられる保障を国が行なわなければならない。