<農業問題・・・・食料自給率を考える(一)・・・>

地元の滝です(白滝)

<農業問題・・・・食料自給率を考える(一)・・・>


 家の光協会が発行している「地上」という雑誌がある。ほとんどの人は御承知かと思うが、その11月号に付録がついてきた。


世界の流れを読み食料自給率向上を考える」という35ページのパンフである。それがまた、様々なデーターを提供してくれて非常に新鮮である。私の問題意識を中心に若干紹介したい。


 堅い話になるが、福田内閣の置き土産となった「緊急総合経済対策」で食料自給率を50%に引き上げようとその工程表などつくり、本腰を入れ始めたといわれている。


それが引き金となり、「水田等有効活用自給力効果向上総合対策」という舌が回らないような戒名を連ねた政策が生まれようとしている。要するに、「米粉米」とか「飼料米」を作れば10a当り5万円程度助成するというのである。


これをもらうためのハードルは低いものではないが、本気になって「非主食用米」の生産に取り掛かるということらしい。現在の休耕田や耕作放棄地を利用して、非主食用の米を作れば、そしてそれが小麦やとうもろこし等に代替できれば、日本の農業は大きく変化するということは自明である。


 このような背景の下に、「非主食」用米としての市場拡大の可能性についてパンフはデーターを提供している。


 最初に米粉の小麦の代替である米粉には、うるち米を原料とした上新粉」「アルファ化米粉」「微細米粉がある。


それぞれが用途によって使い分けるのだが、「微細米粉」というのが最新の技術によって開発され、小麦粉の代替として活用できる可能性を秘めているといわれている。このほかにも、もち米を原料とした「白玉粉」「餅粉」「寒梅粉」「みじん粉」「道明寺粉」「上南粉」などがある。(上記のパンフの資料を参考とした)


 このような米粉、現在の小麦粉食品約7グラム(ロールパン1個の5分の1)を国産米粉に代替すれば食料自給率が1%上昇するといわれている。私自身このことがどういうことかは、全くわからないといってよい。


説明資料に書いてある通り、といえば全く情けない話ではあるが・・・・。要するにその可能性があるということだと解釈しよう。


 しかしながら、いくらいい話をしても、生産者にそれを作付けすることによるメリットがなければ誰も見向きもしないだろう。上記パンフは言っている。


 「生産面の課題は、なんといてもコストダウン。現状では小麦粉との価格差が大きい。100%米粉の約230円〜400円/?、パン用米粉ミックス250円〜400円/?にたいして、パン用小麦粉100〜150円/?(農水省のデーター)である。」


おおよそ、二倍のコストをどれだけ圧縮できるかが今後の普及拡大につながることは間違いない。それは、反収の向上(最低で1トン近くは必要だといわれている)、国からの助成、更なる技術開発・・・にかかっている。穀物需給が逼迫している今こそ、最大のチャンスだといえるのだが・・・・・
 <続く>