<今、職場では・・・米の集荷受付への応援(二)・・・>

十和田湖休屋付近の紅葉です

<今、職場では・・・米の集荷受付への応援(二)・・・>


 大農家はほとんどコンベアーでパレットに積んで、荷卸はフォークリフトでの作業になりつつある。その方がずっと楽である。しかし、小規模農家は「運搬業者」に頼む農家も増えているが、年に一度のことだからそんなに経費をかける余裕はない。


 昨年は私もひと朝に軽トラで2回も3回も運んでいた。一回で30〜40個、完全な積載オーバーである。軽トラは荷台が低い分、積み下ろしがらくだからである。朝飯前の仕事であるから、これがまたきつかった。今年は解放され、楽で楽で・・・・。


 受付の合間、農家との会話が弾む。みんな久しぶりである。農家も私を珍しがってイロイロ話かけてくる。

「農協の米の値段は安いぞ・・・」


「○○業者は14000円で買っているぞ・・・。」

などと、わざと議論を吹っかけてくる農家もいる。私はただ笑っているだけである。農家の気持ちは重々わかっているつもりである。


「今年の米はどうだった?」


「今までで最高だよ。10表超えるんじゃないかなあ〜」

「おれ、こんなにあるのは初めてだ・・・・」
 

通常は、自分は収量は多かったとは自らでは言わない。言えば、周りから妬まれるからである。しかし、皆がそのような状況なので別に隠すことはないので、こんな会話となる。


 今年は豊作である。作況指数も104と近年にない数字を示している秋田県の内陸部では12表も収量があるという。この海外沿いの地帯でも平均で10表といわれている。


 しかしながら、その豊作はうかつには喜べない。問題は米価である。米粉の普及や食糧情勢の逼迫により、下がらないといわれているがそれをそのまま信用する農家はいない。NHKでも食料がいつでも簡単に輸入できる時代は終わった、といっている。


日本の食糧自給率が下がり続けている現実を批判的に報道している。しかし、今の政治のスタンスを変えるのはそんなに簡単なことではない。


そんなわけで、あっという間に米の受付時間はおわる。早起きしたせいか大きなあくびが出る。これから、家に帰って朝飯を取って、着替えして再出勤となる。久しぶりでの農家とのふれあいが楽しい。これが今の農協には一番必要なものだと再確認した。