<今、職場では・・・米の集荷受付への応援(一)・・・>

山の秋です。真っ盛りの紅葉です

<今、職場では・・・米の集荷受付への応援(一)・・・>

毎年のことではあるが、米の集荷受付への応援が始まった。受付の方法はその集荷場所によって異なるが、出身支店で、おおよそ朝の7時から9時までの受付となる。それを倉庫ごとに応援の職員と作業員とペアを組んで受付作業である。


 本店、支店にかかわらず、そこの出身支店の応援となるので一週間に一度程度の応援で7時からの受付であるが7時に来れば、車がもう数台並んでいるので油断はできない。


 「おはようございます」と朝の冷え冷えとした空気の中を白い息を吐きながら、米袋を満載した車の中で待っている農家と挨拶をかわす。
 「今日はお前が受付か・・・」「ところでお前、今何をしているんだ・・・」


 毎年のように異動により職種が変わるので通常、私が今何をしているかはわからない。
 「保険屋だよ、保険・・・・」「今度行くからよろしく頼むよ・・・」
 「エッ!!・・・それだけは勘弁してよ・・・」
 こんな会話を交わしながら、受付作業は始まる。


 最初に米袋の重量を測り、刺し米で水分をはかる。重量は30.5キロなければならない。水分は15.0%以下に押さえなければならない。数年前までは16%でもよかった。しかし、米余りの時代、16%では長期保管に問題が出るということでその数字となった。


中には13%台の水分もあった。それでもいいのだがそれでは調整段階で「胴割れ」の心配が出てくる。


この水分調整には結構神経を使う。だから、農家は私が測ろうとしている刺し米を覗き込みながら、水分系の数字に注目する。「不合格」となれば大変だからである。


 次々に入ってくる米袋を積んだトラック。一人で来る農家はほとんどいないが、二人できても後期高齢者」に属する爺さんとばあさん、30キロの袋をヒーヒーいいながら降ろす姿は見てはいられない。


私たちの仕事は受付事務作業だけで荷卸作業は、運んできた農家にお願いしている。しかし、そんな場合黙って見ていられる訳がない。思わず手伝ってしまう。


 昔は60?の俵で運んだものだが、いまは30キロでも重い。汗を拭き拭きの作業となる。2トン車一台でおおよそ100袋、降ろすのは楽だが、この「後期高齢者」がどのようにして車に積んだか・・・夜に若い者に積んでもらったのか・・・・想像するが何れにしても楽な仕事ではない。

<続く>