<今、職場では・・・LAの残業について・・・>

キクザキイチゲです

<今、職場では・・・LAの残業について・・・> 


「お〜い電話だよ・・・本店からだ・・・」また、団交の日程などの調整かと思い受話器をとった。JA内の内部監査や監査機構監査などにより、総務はてんてこ舞い。

相手は人事課長。「お願いだから、時間外の繰越はやめて下さいよ。」「こんなこと、労基署が入ったらすぐに指摘されることわかっているでしょう」


 さすが、人事課長、わかっている。労働基準法で(確か5条だと思う)「全額支払の原則」というのがある。賃金日までに、それまでの支払うべき賃金はすべて支払わなければならない、という原則である。


つまり、未払いは許されないということである。人事課長がいった「時間外の繰越・・・」というのはよく言う「代休」をその月に取れないため、翼月に繰り越すことが「未払い」になってしまうのである。


それが、「全額支払の原則」に抵触するのである。
 この代休の繰越は、全国の農協どこにもある。しかし、それをさせないようにしてきた労組の闘いが、あった。そのせいかと自負しても良い。


 つづけて人事課長は続けた。

あなたはわかっていてやったんでしょう。」

「そういわれれば、そうかもしれないけど、支店長や副支店長がそのまま決済したしたんだから、本店の指導の問題じゃなんですか。」


 「そんなこと、いわないでよ。意地悪しないでくださいよ・・・」


 「意地悪じゃないよ。LAはサービス残業ばっかしじゃないですか」


 「そんなことわからないですよ・・・・」


 こんな会話が数分続いたが、LAで残業を上げる人は少ない、というよりほとんどいないといったほうがよい。


 だから、支店では夜間推進はやれというが、残業は上げろとは言わない、言わせない雰囲気を作ってしまうのである。私も新任なので、実績もそれほど上がっていないので、残業を上げるのは気が引けた・・・。


 だけど、そのままにしてサービス残業をしてしまうのは、しゃくだから、「時間外の繰越」という手をつかった。
 支店長クラスは、この「変化球」の意味はほとんどわかっていないからである。


 先の農協労本部の会議でもこの「LAの残業」が問題になった。「鼻っ面に人参」でおたがいのLA同士を競争させておいて、数字を上げさせる。上げるには、夜間推進という残業をせざるを得ない。しかし、それはほとんどが「サービス残業」となる。見てみぬ振りをする経営者がほとんどである。