<農業問題・・・中国産餃子事件から考える・・・>

冬の十和田湖です

<農業問題・・・中国産餃子事件から考える・・・> 



農薬入り中国産餃子事件、ここ数週間、マスコミは毎日この事件を報道している。不謹慎だが、人が死んだわけでもない、重傷者(?)が数名でただけでこうも騒がなければならないのか・・・・。


 「食の安全・安心」の問題がこれほど関心もたれたことはない。日本の食糧で自給されているものはコメと牛乳とあと一部の食品だけ。ほとんどは外国産。こんな報道がある。


 ある学校で幕の内弁当に詰められた食材の生産国はどこか調査した。ご飯を含む20品目のうち国産はコメ、卵など5品目。外国産では中国産がトップで8品目。次ぎにトルコ産2品目、デンマーク、ブラジル、タイ・アメリカ、ボリビアが各1品目。このように幕の内弁当ひとつとっても私たちの胃袋は外国産によって支配されている。


 そして、マスコミの大騒ぎしているのが中国産であること。「中国産はすべて悪い・・・」と思わせるような報道は客観的事実を伝えていない。まさに、中国産バッシングである。


確かに、中国からの食品の輸入は多い。検疫で指摘される件数は中国産がトップだそうだ。しかし、1000品目当りでの摘発率は中国産は12位だそうである。マスコミはこの様な事実は伝えていない。では1位はどこか、それまでは伝えていなかった。


 それから、この問題の関心を持たざるを得ないのが、生協が絡んでいるということ。食の安全と安心にもっとも意識の高いと思っていた生協がこんなブザマをしていた、ということである。


 生協も農協と同じ協同組合である。農協と同じようになってきたのか、と疑いざるを得ない。生協もここ何年かの消費不況で経営が不安定になっていると聞いている。故になんとしても売上げを伸ばして生きのびなければならない状況だそうだ。


ここから始まるのが、農協と同じ経営主義。共同購入による消費者意識の向上をないがしろにして、数字だけを追い求める姿勢が、生協の職員から結構告発されている。生協の組合員も何故加入するかというと、安全安心より、安さだという。


するに経済合理性が働いて良質で安価な商品を求めるということだろう。そうだったら、ジャスコやヨウカドーとどこが違うのか。そしてまた、現在は利益率の高い「共済」に手を出して農協と同様にそちらの方でも頑張っているとのこと。


 今回の中国産餃子事件は、食についてイロイロなことを教えてくれた。


マスコミ報道によって一般消費者もこれだけ自給率が低いこと。外国産食材なしには日本人の胃袋はもたないという事。その反面教師として、国産食糧の安定供給、そのために日本の農業を守り発展させなければならないこと・・・・


そして、つけたしだが、生協が「生協運動」でなくなりつつあること・・・・
「生協よお前もか!!」