<ブログ雑記・・・・通夜の席で・・・>

冬に咲く白い椿です

<ブログ雑記・・・・通夜の席で・・・>

近所のおじさんが亡くなった。おじさんといっても71歳であるが、私にとってはいろいろな意味での「先輩」であった。その人の通夜に顔を出した。


大体、通夜というのは、焼香して、仏様を拝んで悔やみを言ってただ、語り合う・・・ということであるが、その語り合う話題というのは、本来故人の冥福を祈るための「思い出話」であるはずなんだが、「先輩」といってもそんなに親しいわけではなかった。故に話するにも「種」はすぐに尽きてしまう。



夜の8時過ぎ、20数名が故人宅に集まり語り合っている。あっちこっちビールをもって注ぎに回っているうちに、「ちょっと来い」と声がかかった。「来たな・・・」と一瞬思った。皆、酔いも回ってきたところである


「農協って、どうして百姓の農産物は安く売って・・・買うものは高いんだ・・・」
「・・・・・・」
「農政が悪いとか、政治家が悪いとか・・・いうけど、農協が悪いんじゃないか・・・」
「・・・・・」
「農協が儲からなければ、お前らの給料ももらえないんだから・・・・お前らは儲けるために、俺達を食い物にしているのか・・・・


 いつものパタ〜ンで「口撃」がくる。そういう人も大体決まっている。そういう人にはあまり注ぎには行かないのだが、呼ばれれば、いかないわけには行かない。共済にも入ってくれたことだし・・・と思いながら・・・・


 彼だけならいい。それに他の通夜客も乗ってくれば、こちらとていい感じはしない。先日は数人が寄ってたかって、「国からきている補助金は農協にピンハネされて・・・」「油の価格、灯油の価格・・・皆一番高い・・・」「業者は皆まけるが、農協は一銭たりともまけない・・・」
  


  その声がだんだんと高くなってゆく・・・。中には私を気の毒がって見ている人もいるが、私もこれが百姓の本音だと理解し、黙っては聞いているが、聞くに堪えない言葉がどんどん出てくる。黙って聞いているしかない。ヘタに反論すれば酔った勢いが倍返しとなって、跳ね返ってくる。 


 この「針のムシロ」に約一時間半。ビールを片手に・・・・ガンマンできず、最後に「だったら、農協利用しなけりゃいいじゃないか・・・」と一言。どう感じ取ったかはわからないが、「口撃」はぴったり止まった。


私という個人に対する、非難として受け止めるべきか、農協にたいする不満として受け止めるべきか、いろいろあろうが、こういう「会合」では「標的」であることは今に始まったことではない。恐らく、私だけでもないだろう



  昔は反論して、「ケンカ」もしたが、この年になっては軽く受け流すしかない。それが宿命といわれれば、それまでであるが・・・・。span>