<旅行・・・アイヌとは・・・>

アイヌコタンで「民謡」の朗読風景

<旅行・・・アイヌとは・・・>



 この土日、北海道へ旅行してきた。地区の無尽仲間の最終回の例会を記念しての旅行である。私としてはそんなに気が向いてはいなかったが、3年前のこの会の旅行をパスしているので、付き合い上、今回の旅行の不参加は非常に都合が悪かった・・・・。


 金曜日の夜、「B寝台」で札幌へ。そこから、小樽、支笏湖、登別・・・帰路、という日程である。


 その中で、印象に残ったのは、「アイヌコタン」であった。私にしてみれば、アイヌとは日本における少数民族・・・。アメリカインデアンのように迫害や抑圧されて今日まで来た。その歴史と言うのは、近年様々な形で明らかになってきた。アイヌ参議院議員も実現した。



 白老町のコタンでは、集落が再現されており、その中で、アイヌの民謡というか言い伝えを朗読していた。その朗読者はアイヌ人なのか日本人なのかはわからなかった。その他にもイヨマンテといわれる「熊追い」の儀式や忘れたが、鳴り物の演奏が記憶に残った。



 現在、昔のアイヌの儀式を知っている古老というのは数人程度で、現在のアイヌはほとんど現在の日本人に同化しているとのこと。これが、いいか悪いかの判断ではなくて、こうせざるを得ない・・・ということにショックを受けた。



 資本主義とは、こういうことなんだ、とはわかっていても、実際の民族の衰勢というものに接するとショックを受けざるを得なかった。また、自らの「民族」というものを商品化して生きなければならない宿命も、そんなことはいけないんだとは分かっていても受け入れざるを得ない現実、である。


 どこの誰だか偉い政治家が、日本は単一民族国家なのだと嘯いていたが、このような「差別史観」がまだ存在するのは確かであろう。

 世界では、民族問題で戦争をして民族同志血を流しあっている現状がある。民族問題とは本当に大きな問題なんだが、日本においてはそんな問題にはならない。朝鮮人差別や中国人差別もあった歴史があるのに、それを覆い隠そうという勢力も存在している。 今回の旅行であらためて民族問題を考えさせられた。