<今、職場では・・・「不良債権回収業」?・・・>

自宅のつつじです

<今、職場では・・・「不良債権回収業」?・・・>

 ご存知の通り、不良債権処理、昨今金融業界では最優先処理事項であった。大きな銀行などは、この好景気のおかげでその処理がほぼ終了ということらしいが、わが農協、「不況産業」のさえたる産業である農業を基盤にしているから、好景気なんかどこ吹く風・・・。職員の年収も年々右肩下がり・・・ますます、不景気の泥沼に落ち込んでいくような感さえする。



 不良債権も年々増えていく。要するに今まで順調に返済してきた人でも、米の価格下落などにより、返済財源がそこをつけば「延滞」ということになる。また、農家ではなくても近年の「リストラ」は農村部とて例外ではない。


離職して当面は失業保険等で何とかなるが、これらの人も「延滞」の対象となる。この延滞も3ヶ月程度だったら、対策の対象とはならないが、それを過ぎると「不良債権」としての対応が迫られる。

 それらの対応は主として支店でやるのだが、いくら支店で頑張ってもどうしようもないものいわゆる「破綻先」と「実質破綻先」という債務者区分の債務者が本店の我々の「お客様」となる


そういう「お客様」は大体一年以上全く返済がないのが普通であるし、「自宅不在」も異常なことではない。要するに「夜逃げ」同然の態様となっているのが、異常ではない。


 こういう「お客様」には最初は「面談」である。債務者と連帯保証人も含めてである。債務者に逃げられて連帯保証人だけということもある。そのような連帯保証人は悲惨である。要するに払う意思もないし払えないことはわかっているが、それでも意思を再確認して、法的手段をとるという通告のために行うのである。


銀行などはこんな生ぬるいことはやらない。一発で「強制執行」となる。これが、「農協は甘い」といわれるゆえんである。この面談がまた面白いというか、大変なのでる。


「払え」「払えない」「強制執行する」「自己破産する」・・・・等々、「生かす」「殺す」の言葉が飛び交うこともある。大半は、「土地を処分して返済に充てる・・・」ということになるが、この土地を処分しようにも買う人がいないのである。


近年、この付近の田圃の相場が10a当たり60万。チョット条件が悪くなると、30万、40万ということも珍しくない。高く売りたいのだが、買う人がいないのは致命的である。だから、不良債権を処理するということは、不動産屋をやるということに等しい。「看板」を掲げてやったほうがよっぽど効率がいい、といわれる。



 このようなやり取りを経て、後は裁判所へのと「事務屋」として事務的に手続きは続く。がしかし・・・これからがいろいろと難しいことが出てくる。「事務屋」レベルの問題ではなく「政治屋」的な問題なのでる。
政治屋的問題とは何なのか・・・つづく>