<お葬式②・・・・・>

白梅です

<お葬式②・・・・・>

 そうしているうちに、病院から帰ってきたK君の母親が指図し始めた。また、彼女に私たちもそれを求めた。家の中のことはその家族でなければわからない。遺体を安置し終えて早速、「会議」である。



分家仲間数人とK君とその母親。まずは葬儀日程である。仏事暦を取り出してきた。準備していないとこれはなかなか探せない。彼女はこれを予測してちゃんと準備してあったのである。
「『友引』だけは避けよう」「まさか『大安』にやるわけにもいかない」「火葬は通常だとあさってだ、それからお通夜を2日くらいとって、葬儀は17日あたりどうだ・・・」



そうこうしている内に葬儀屋も到着。当然「JAの葬祭センター」。私とは顔なじみである。彼も交じって、「入棺」「出棺」「火葬」「葬儀」・・・とスケジュールは決められていった。


しかし、坊さんの都合も聞かなければならない。日程と人数。火葬場も「先客」があってはできない。それぞれ、手元の携帯で問い合わせた。家族がちょっと「グレードが高い葬儀」を望み坊さんは4名。火葬は役場であるが、結婚と葬祭の届けは「24時間体制」なのでこれも携帯で役場の「宿直」と連絡がつき、こちらの要望どおりとなった。

これに基づき、葬儀通知。その前に地元の新聞に「死亡広告」を載せるかどうか、これについてはK君とその母親で意見が対立。その他のわれわれは傍観しているしかない。二人でも決めかねて親戚等に連絡し判断を仰いでいる。


要するにこの二人も「死亡広告」を出すかどうかよりも、それによって、親類から文句がでるかどうかの問題らしい。特に故人の兄弟等からの・・・。結局は出さなくてもいい、となった。要するに「文句は来ない」と判断したらしい。


葬儀通知は、一応、集落内全員と集落外の親類縁者、友人等に流す。通知文書は定式化されていて、葬儀屋で全部やってくれる。問題はその配布。集落内はわれわれでできるが、「外」はその家族でなければわからない。


さすが母親、その名簿をちゃんと準備していた。そして、葬儀の後の「初7日法事」の参列者についても通常、葬儀通知とは別の通知をだす。葬儀と法事の参列者は違う。これについても名簿は準備されていた。助かった。現在、夜の10時。こんなことを今から協議していたら、朝になってしまう。


葬儀屋には、翌朝の7時まで通知を完成させてもってこい、と強要。葬儀屋も心得たもので、この打合せが終わったら、帰ってすぐに持ってくるとのこと。彼らも交代制の24時間勤務なのである。<つづく>