<今、職場では・・・・懲戒処分・・・>

幻の椿という品種です。大潟熱帯植物園

<今、職場では・・・・懲戒処分・・・>


 このごろ、毎日のように電力会社による「制御棒トラブル」などの情報の隠蔽、改ざんが続々と報告され、マスコミをにぎわしている。そして、その隠し立ての原因は現場の職員の教育不足や報告やその後の対応がすごく面倒なこととされている。


 ところが、「待てよ」といいたい。そんなことで隠蔽工作などはしない・・・と誰もが思う。単刀直入にいえば処分が怖い、正式に言えば「懲戒処分」・・・ということじゃないか。事故や不具合が見つかりそれを上司に報告すれば、当然その責任を問われ処分される。


減給、降格、左遷など・・・サラリーマンの出世競争では死活問題である。その「処分」の怖さをマスコミは報じていない。特に「成果給」の世界では信賞必罰の論理が貫徹されている。その成果給の世界が職員を情報隠蔽や事故隠しに繋がっている。


 私も何回か処分されている。正直言って怖い

 
先ごろ、臨時総代会があった。毎年、3月下旬におこなわれ、4月以降の経営計画等を承認する目的でおこなわれる。そこで、ある総代から質問がだされた。「同じ職場で二人の職員がノイローゼになった。その原因と対策をどのようにしたか」という内容だった。二人のうち一人は一年近くかかって職場復帰した、が、まだ完全ではない。もう一人は半年になるが、まだ仕事は無理だとのこと。


 その二人の上司、(具体的には部長、この部長の事を良いという職員は誰もいない)は総代会でその責任を問われたとのこと。「私は直属の上司ではない・・・」と逃げた・・・。経営者にもその責任はあったが、それに正面から向き合うという「玉」ではない。



 わがJAでも成果給は導入され、口では「信賞必罰」といっている。しかし、処分されるのは皆「現場職員」。現場でお客様と対応していてミスにより農家から「苦情」が上に報告され・・・・。となる。


当然、管理職などは現場に接していないから、「苦情」なんかあがらない。「賞罰委員会」が四半期ごとにあって、そこで「報告書」があげられ、常務の原案でそのまま「可決」し個々の処分が確定する。処分の軽重についても、常務しだいといったところ。


当然「罰」はあっても「賞」なんかない。(「賞」「罰」委員会なんだか・・・)また、管理責任が問われることもめったにない。第一、管理責任を問う基準や規則、要項は無いのである。


 故に、自分たちの都合の悪いことは、上には上がっていかない。「報」「連」「相」と朝礼ごとに言われる。毎回同じことを指摘するということは、改善されていないということ・・・。報告すれば、処分される・・・誰が報告するものか!
 「報告」と「処分」がリンクされている・・・そして、管理職も「報告がなかったから・・・」と逃げる


電力会社じゃなくても成果給のシステムがそれを妨げている・・・無責任体制でしかない。