<今、職場では・・・異動異聞Ⅰ・・・>

ランの一種。大潟村熱帯植物園で

<今、職場では・・・異動異聞Ⅰ・・・>

 今回の異動で、私の背中合わせの場所に来たのが、A君。高校を卒業してJAに就職、それから15年。ずっと給油所勤務。「給油所ではもう化石・・・」とは彼の弁。こんなに長く、同一業務にいるのは珍しい。



 そんな彼が、共済業務に異動してきた。もっと詳しく言うなら、本店の共済支払い業務。生命や終身共済の死亡共済金や入院共済金 お支払いのオペレーターである。「業界の人」ならわかると思うが、その仕事は一日中、PC端末とのにらめっこ・・・。彼、いわく「全くの初心者、若葉マークもいいところ」である。


 通常なら、彼の異動は、同じ経済部門同士で行なわれるべきであるし、そうしなければまた、彼のスキルが生きてこない。今まで培ったからのスキルはなんだったかと、問われることになる。


人材を殺しかねない・・・。 このような異動がよいはずがない。しかし、当JAではこんなことが頻繁に行なわれる。



 先日、LA二人が、役員室に呼ばれた。「どうして、あの二人が・・・」と思ったが、案の定、「尻たたき」。JA全体の共済目標はまだ達成できていない。特に成績が上がらない二人に、年度末に差し掛かったところで「激励」をしたとのことである。


される方はたまったもんではない・・・。「成績が上がらないからしかたない・・・」と本人たちの弁だが、不向きの仕事をさせておいて「成績が上がらない・・・」ではおかしい。「ミスマッチの責任はだれが取るのか・・・」と言いたい。彼らのスキルにあった仕事をさせたら、二倍の仕事はする二人である。しかし、「ミスマッチ」の目的は成果を上げらせることじゃなくて、彼らを退職に追い込むことが・・・と言われていた。

 二人を捕まえて、「励まし」のつもりで声をかけたが、彼らにすれば元気が出るはずはない。

 県中央会調査での昨年の仮決算集計によると、「相変わらず、人件費を抑制してかろうじて黒字を保っている・・・・」と報告されていた。人件費を抑制することしか手立てがないJAの現状はあまりに悲しい。