<労組活動・・・学習会Ⅰ>

ちょっと角度を変えた幸兵エ衛の滝です

<労組活動・・・学習会Ⅰ>

 12月はボーナスシーズン。労組でもボーナスなどの要求をまとめ、要求書を出す。その前に県農協労組の学習会をして、支部幹部の意識を高めるため学習会を行なった


 今回は5支部25名が集まり、県の地方労働委員会から担当者を呼んで「不当労働行為」をテーマに学習した。なんせ、1時間のなかで不当労働行為の話なん十分の一1もできるはずがない。それでもやらないよりは良い。


 ひと通り、講師からの話を終え、質問に入った。一番盛り上がったのは「団体交渉における不当労働行為」である。


「団体交渉には、いつも常務や部長だけで、組合長は出てこない」

「団体交渉は誠実に行なう、とあるが理事会決定だからといって決まったことを押し付けてくる場になっている」

「団体交渉で決まったことも、理事会にかけなければ、とか私に権限がないから・・・とか」


「団体交渉という言葉を使わないで、説明会とか協議会などと言う言葉を使って、事前に決め手から団体交渉という話しになる。団体交渉が形骸化している」


このような質問に対し、決して歯切れはよくはなかったが、


「団体交渉は、労使対等で話し合う場である。労使とも決定権限をもった人が出てくるのが原則である。そうでなければ、誠実義務違反になる可能性がある」


「理事会に決定権限があったら、理事会と団体交渉をすることが原則。組合長に権限があったら組合長。部長に権限が委譲されてあったら部長でも差し支えない」


このほかにもいろいろな質問が出たが、要するに「労使対等」ということが、どんなことか、ある程度の外枠が見えてきたように思える。

「他の支部に比べて、私の支部は遅れている。議事録も取らない。メモもしない。回答でさえ文書でよこさない・・・まずこれをなんとかしなくては・・・」


「団体交渉にもっと執行委員を参加させて、具体的な話をさせる必要がある。いつも曖昧な話で、決まったのか決まらないのかわからない状況がある。交渉能力を高めないといけない」


「三役交渉などがあるが、権限を持った組合長との話でなくて、事務レベルでの話で決まってしまうことがよくある。これはうまくない」


 等々、各支部の団体交渉の現状の報告と感想がきかれた。現在の県全体での最大の課題はこの団体交渉能力の向上である。その交渉能力を高めるのは簡単ではない。


農協を取り巻く状況や様々な業務についてある程度の現場認識をもっていないと揚げ足を取られる。それに、労働基準法労働組合法の知識も欠かせない。


いわゆるトータル的な学習が不足なのである。自分たちの「理論」に自信がなければ追求はできないし、「対等」にはなれない。(つづく)