<紅葉狩りⅣ・・・>

hatakeyama10262006-11-04

紅葉狩りⅣ・・・>


 二の滝も上段と下段の二段になっている。下段のほうは、「柱状節理」という規則正しい岩の並びでそれに沿った水の流れが非常に美しい。上段も節理状になっているが、凹凸があり、変化に富んでいる。


段から、上段に上がるにはグルッと回って登らなければならない。結構きつい。「幸兵エ衛の滝」に上がるには、その途中から、別のルートを登らなければならない。だから、「幸兵エ衛の滝」へ最短ルートは、二の滝の上段を横目で見る程度で進む。


しかしそんなことしたら、せっかくの「滝見」、つまらない。10分や20分かかったとしても、きちっと上段の滝を見学するのが「礼儀」と言うもの。滝に恥を書かせてはいけない。

 そういうことで、二の滝の上段にも挨拶をして、皆は「幸兵エ衛の滝」へ・・・・。私はいとったら、「立ち入り禁止区域」へ。「立ち入り禁止区域」といっても10年位前は、「立ち入り禁止」でもなんでもなかった。


その証拠に上段の滝壺へのルートにはロープが張ってあり、上段の滝登りができるように、鉄パイプの「階段」埋め込まれている。素人がこのルートを登るのは確かに危険である。故に「立ち入り禁止区域」の看板が立っているんだろう。


 実は上段の滝の上から、「幸兵エ衛の滝」の滝壺へは50メートルくらいで、そこまでは行けないにしても下から、「幸兵エ衛の滝」の全景が見渡せる唯一の場所なのである。前に指摘した、展望台からは、「幸兵エ衛の滝」の全景は望めないから、ずっと前から、いつかは二の滝の登って「幸兵エ衛の滝」の滝壺へ、と思っていた。念願がやっとかないそうだ。

 しかし、滝を登るんだから、滝しぶきを頭から受ける。当然と言えば当然である。そのようなリスクをさけて、いい眺めをゲットするなんて都合がいい。覚悟をきめた。


立ち入り禁止区域」の看板をくぐると、急な下り。そこにはロープが張ってありそれを素手でもつ。普通なら軍手とか履くのだが、素手のほうが感触がよく、また、滑らない。長靴で滝つぼの周囲を滑らないように探りながら、鉄パイプの階段に手をやる。


 この鉄パイプの階段おおよそ垂直に切り立っていて、のぼりやすい。しかし、私はメガネ。水しぶきで曇る。頭から、水をかぶらなければ通れない場所が一箇所。覚悟をきめた。鉄パイプの階段は20数個。登るのは容易だが下りは結構難しそうだ。


ようやく、上りきった。そして、「幸兵エ衛の滝」の全景が周囲の紅葉の中に一段と映えた。「やった〜〜」と声には出さないが、心の中で叫んだ


 ここから、滝壺はすぐ。しかし、風倒木や岩などで、この装備ではチョット危険と判断した。それに、グループはとっくに「幸兵エ衛の滝」に向かっている。リーダーが「集団」から一人はなれて独自行動をしていては、格好が悪い。この先は、夏の暑いとき、と判断した。一応、目的は達成したので「幸兵エ衛の滝」に急ごう。



 二の滝の入り口に戻ってきて、みんなに追いつくべく、ピッチを上げた。しかし、ここからはこのコースの一番のジグザグの急坂。気持ちはあせるが、足が前に動かない。鼓動も心臓が破裂するくらい・・・・。時間にすれば、20分弱。しかし、長かった、長かった・・・。


ようやく、展望台が見えてきた。みんなに追いついた・・・。ホッとする。展望台には我々のグループが6〜7名。他にカメラを構えたハイカーが3組。相変わらず、絶好のポジションを占有している。「まっ、いいか」と思いながら、残りの仲間を探す。


「どこ得いったの」と聞くと、「先にいっちゃったよ」先に行けばもっといい滝景色が見られると思ってのことのようだ。だけど、それは、徒労・・・私も上へ行ったことがあるが、滝から離れていくだけで何もない。


 まもなく、「何にもなかったよ〜」と仲間が戻ってきた。心で「うふふ・・・」と笑いながら・・・「幸兵エ衛の滝」の滝壺に行ったことチョットだけ自慢した。後は下るだけ・・・。


誰かが「これはハイキングにしてはきつかったな〜〜」と。「それは、年のせいだよ」との野次も飛ぶ。
 安の滝より、標高が高いせいか、紅葉は終盤。だけどそれなりの鮮やかさで、それに映る滝景色はぜっけいというしかなかった。みんなのうれしそうな顔がうれしかった
<終わり>