<今、職場では・・・営農渉外  Ⅱ>

稲刈りが始まりました

<今、職場では・・・営農渉外  Ⅱ

 前回の<営農渉外>をアップした翌日、偶然にも全農との事業検討会で、この<営農渉外>について話題となった。


 「全国750JA中、211JAに営農経済渉外が配置されている。2304名である。」明らかに当JAにも営農経済渉外を設置しろと言わんばかりの口調である。「2304」という数字をきちっと出してきたことで、その決意が伺われる。


 「県内でも、16JA中、8JAが設置され・・・・・」と全農県本部部長がぶち上げた。要するに、「専業大口農家」対策のため、もっときめ細かなコスト削減等の提案をしていかなければ「専業大口農家」が離れていってしまう、という危機感がその背景にある、と「自白」していた。


 なにオウ・・・、と思った。自らが国の農業潰しの政策をそのまま請負、自らで自らの首を絞めておいて・・・。その尻拭いを、単協に押し付ける・・・・。


 我JAの部長「そんな配置をするだけの人がいない。第一、LAだのFAだのに人がとられて、現場は人手不足で火の車。あなた方の言いたいことはわかるけど、どこにも人がいない・・・」と・・・・。


 しかし、全農県本部部長「現在、集落営農対策で支援課ができているはず、一定の集落営農組織ができてしまえば、その人方が自動的に組織支援の組織に移行していくはず、今すぐということではなくて、そうすれば、人員配置が可能になるから・・・・、その時のために全農ではそのノウハウを確立しておくので・・・」と負けていない。


 やはり・・・と思った。前に、今年の10月に開催される「第24回全国農協大会」についてアップしたことがある。そのときの予感が的中した。「営農支援課」が「営農渉外課」に変身していくだろうと


 隣のJAでは、営農経済渉外としてすでに数年前から配置している。隣はどちらかというと「都市型」で競合業者が結構いる。当JAは農村地帯だから割合と「結集率」がいい。それは、部会組織がしっかりとしていて、それを通じての指導販売が不十分であるがうまくいっている。肥料農薬の注文率も他JAよりも高い。「高い」といっても右肩下がりの今日、額的には多いとはいえないけど・・・・。
 

JA部長曰く「当JAは営農経済渉外を配置しなくても、それなりの売上げは、地域のシェアーは確保しているので現実的な問題としては実感していない


 「いやいや、今はよくても今後については、特に集落営農が組織された折には・・・将来への投資だと思って・・・・」と全農部長。ナカナカ・・・


 あと数年で定年の部長、検討会終了して帰った後「数年で定年のオレにそんなこといたって、オレでは何ともできないことをわかっていながら、あんなことを言う・・・」ぼそぼそと呟いた。


 恐らく、LAもFAも共済連、信連からこのような強力な推進があって、「営業」が配置されて行ったのであろう。このようにして、「営農経済渉外」も全JAに配置されることになるのだろう

 断っておくが、「営業」を頭からダメダというつもりは毛頭ない。それが、農家を守るためではなく、農協を守るという「不純な動機」から来ているのが本当に悲しいのである。


<23日から我が家でも稲刈りを始めました。しかし、刈ったものの、20年物の乾燥機がつまって・・・農機センターのお世話になることに・・・・順調とは言えないスタートです>