今日の農作業<穂肥の散布>

秋田駒のヨツバシオガマです。昨年の写

今回と次回2回にわたっての<穂肥>ついて連載します

今日の農作業穂肥の散布

 稲作にとっては穂肥の散布は非常に重要な作業のひとつ。専門的に言えば、「減数分裂期」(げんすうぶんれつき)に肥料の窒素分を与えること。要するに出穂(シュッスイ)=穂が出ること、という一番、「体力」が必要な時期の養分補充といったとこか。

 近頃は、「苗箱まかせ」という商品名の穂肥が不用な、厳密に言えば、田植え前の育苗箱時点でその穂肥を撒いておく、肥料が出てきて、その利用が急速に広がっている。


旧来の穂肥が必要なくなってきてはいるが、その「苗箱まかせ」を信用できなくて(倒伏や収量に大きく影響する懸念をぬぐい切らなくて・・・)使用はしていない。だからこの時期に重労働の穂肥の散布をしなければならない


 動力散粉機を背負うが、この動力散粉機が16キロ、肥料のNK23が20キロ、合計36キロ。それも田んぼの中を歩かなければならない。(私の田んぼは40アール区画で50メートル×80メートルなので、 動力散粉機の飛散距離が約15メートルなので、どうしても田んぼに入らなければならない。)


 今でこそ、この作業を重労働と言っているが、昔は肥料箱に首から下げて手散布していたのだから、時間がかかった。それから、見れば短時間。キツさは手散布の何倍にも。なんせ、36キロを背負うのだから(手散布自体も結構きついんですが・・・)

 通常、20aの田んぼに肥料(20㌔)1袋を散布。が、どうでも撒けばいいというもんでもない。均平に撒かなければ、倒伏(稲が倒れる)の原因となる。動力散粉機からでる肥料の量と足の速さを微妙にコントロールしなければならない。


これを失敗すると途中で肥料が無くなったり、または余って撒き直しとなり、余分な手間が必要になる。
 この、動力散粉機からでる「肥料の量と足の速さのコントロール」が一番難しい。機械にはほとんど頼れない。頼るのはその人の経験則のみ。


その難しさの第一。田圃の中のぬかるみでは足の速さはほとんど調整がきかないこと。第二に、その速さも「中干」後なので、ぬかるみの条件によって違ってくるのでそれによって、動力散粉機からの肥料の排出量を調整しなければならないこと。第三に、第一と第二を気にかけながら、動力散粉機の噴口(肥料がでる筒口)を180度振り回さなければならないと言うこと・・・それも36キロの動力散粉機を背負いながら・・・。 その他にもいろいろあるが、私の場合半日かかる。