今、JAの職場では・・・<「役割給」って知っていますか?>

ピンクいろしたイワカガミです

「役割給」ってご存知ですか。


 「聞いたこともない」っていう返事が返ってきそうですが、私のJAではこの役割給というのがあります。これは、東北電力職能システムの「まね」をして導入したわけですが、要するに、通常JAでいう「管理職手当」がその名前を変えて、わがJAに導入されたものです。

 ところが、この「役割給」にも査定があるのです。つまり、その「役付き」としての仕事をしているのかが、上司から査定されるのです。5段階で査定され、その査定によって、役割給という「管理職手当」の額が決まります。そして、それは3ヶ月ごとに査定され、3ヶ月ごとに「役割給」が決まるのです。
 では、その査定方法です。例を上げます。

査定① 不祥事未然防止策への取組み


20点 不祥事未然防止策を計画実行し、発生させなかった。
16点 不祥事未然防止策を計画実行し、部下に周知した。
12点 不祥事未然防止策を計画するのは自分の責任であると考えた。
10点 不祥事未然防止策の必要性を認識した。
6点 不祥事未然防止策を誰かが計画してくれるのを待った。
4点  不祥事未然防止策を計画していないことに言い訳をした。
2点 不祥事未然防止策を他人に任せた。
0点 不祥事未然防止策を意識しなかった。


 以上のことを、自分はどれに当てはまるかを選択し(一次査定)上司に提出します。上司は一次査定者の選択が適当かを2次査定し、総務課に提出するのです。
 あなたなら、どれを選択しますか。


 査定②は「部下職員の仕事の管理」で、

査定③は「部下職員の育成指導」です

査定①の様な選択肢が同様にあり、その中から一次査定し、その合計の点数で、「役割給」の額が決まるのです。

 私から言わせれば、本当に馬鹿馬鹿しい査定なのです。JAの職場は年功序列を廃止し、能力主義と経営者は言っています。

しかし、実際は「年功序列」なのです。管理職の平均年齢を見ればすぐわかります。きちっと年功に沿っています。


つまり、仕事の出来ない上司が、仕事の出来る部下を査定する、ということが往々にして起きるのです。この役割給は「上司は部下より仕事が出来る」という前提にしていますから、この前提がそもそも狂っているのです。

だから、通常は一次査定者の点数を二次査定者は極端には下げれません。下げれば、部下との関係が悪くなり、自らの仕事に影響するからです。  このことは、実際に査定してみればすぐにわかります。


 私にすれば、馬鹿馬鹿しいというしかありません。しかし、こんなことまじめにやっているという経営者がいるということです。このほかにも、何回かアップしている「成果給」と業務能力を評価する「職能給」があります。同じような項目を同じように査定する・・・マスターベーションと言わざるを得ません。

<登山道の脇にはピンクのイワカガミ。冷たい沢風と共に癒してくれる>