<山形県高畠町の有機農業について><労組の会議で・・・>
有機農業って今はやりでイロイロなところで、評判になっていますが、その定義は結構曖昧で、有機栽培とか無農薬栽培とか、「オーガニック」などとも言われています。
厳密に言うならば、「無農薬・無化学肥料」での栽培で、国の基準で言うならば、「無農薬・無化学肥料」で3年間以上栽培された土地での収穫された農産物が「有機栽培」の認証が得られることになっています。
今でこそ、国が「有機栽培」の認証を創設しましたが、視察した「高畠町」では30年前から、「無農薬・無化学肥料」が実践されており、日本では最先進地といわれています。
いずれにしても、農家にとっては、「有機栽培」というのは経験したことのある人ならわかるでしょうが、本当に大変なことなのです。
一番の問題は、雑草対策です。除草剤を使わないですから、あたり構わず雑草が生えてきます。恐らく、ほとんどの人は除草剤を使わないで、雑草が生い茂っている田んぼは見たことがないでしょう。たまに、減反して、ほったらかしにした田んぼを見たことがあるでしょう。それだと思って構いません。
要するに、その田んぼの草をすべて手で取る、と考えてもいいでしょう。40年前頃までは、草取りの手作業が結構ありましたが、今ではほとんどありません。そして、「農婦症」といわれた腰の曲がった老人が昔は結構いました。草取りなどの重労働がその主な原因といわれています。
二番目には、収量の問題です。「無農薬・無化学肥料」をやればよくて、通常栽培の3割減です。チョット雑草等に負ければ5割減というのも珍しくありません。
このほかにも様々な病虫害のリスクを負います。それにもかかわらず「無農薬・無化学肥料」の稲作を実践しているのです。
これから、数回にわたって、これについてアップしたいと思います。
<写真は宿泊した高畠町の『屋代塾」です。早稲田大学の教授(故人)が高畠町に惚れ込んで自費で建てたものです。素泊まりで2000円です>
労組の会議で・・・・・
「その議案書の『スーパー短期がなくならず・・・・』という文言、具合悪いんじゃないの」
「要するに自爆による掛捨てのこといっているんじゃないの・・・」
「そうだけど、実際にあるんだからしょうがないじゃない・・・・」
「あるんだから、しょうがない、ではなくて、そんな書き方をすれば、JAがまだそんなことをしているのかと、評判が悪くなる・・・」
「じゃ、『スーパー短期がなくならず・・・・』の代わりにどんな言葉を使えばいいの?」
「JAのイメージが悪くなるから、そのことは書かないほうがいいんじゃないかということ」
「職員が好きで『スーパー短期』をやっているわけじゃないということは、わかるだろう。どうして、その実態、現実に目をつぶるの? 農協にとって都合が悪いから、イメージダウンするから・・・・。それじゃ、よくなんないよ」
「『スーパー短期』をやらなきゃいいんだ。やる人が悪いんじゃないか!」
「オイオイ、目標を達成していない人が、年度末になって、一人一人組合長に呼ばれて、『どうしてやらないんだ』と詰められたら、どうするんだ。組合長に呼ばれること自体、『スーパー短期』の強制じゃないの? 違う?」
「私は強制されたことはないし、自爆しろと言われたこともない」
「あなたはそうかもしれないが、そういう労組員がいるのは事実だろ。その労組員の気持ちになって、そういう、コンプラ違反を正していくのが、労組の役割じゃないか。」
「現実から、目をそむけたら、なんも解決しないよ・・・・・」