敗戦記(1)

「敗戦記」〜三種町議選を戦って〜

 5月13日、投票日。なるようにしかならないと覚悟を決め、落ち着いた振りをしながら、開票を待つ。報道では町長選の発表が8時20分頃とあったのだが、8時頃にとなり、町議選の発表が早まるんじゃないかとは思っていたが、8時頃、電話がなった。「ダメだ」との声。淡い期待がいっぺんに吹き飛んだ。事務所内は静まりかえり、発する言葉はない。頭は真っ白になり、自らを「落ち着いて」「落ち着いて」と言い聞かせながら・・・。 412票、最下位当選とは28票差、事務所内はため息ばかり。

 1月20日、北羽で立候補表明をした。その理由として町民目線での緊張感のある議会でなくなったことを挙げた。前回の無競争選挙が大きな要因で、町民の要望をたらいまわしにするという「サラリーマン化」した例も聞いている。つまり議会改革を主要な論点とした。それからの初めて経験する112日は長かった。
北羽の報道を見て、7〜8人から電話があった。「よく決意した」「頑張れ」「応援する」という声であった。しかし、選挙は一人では出来ない。選対を形成するまでが大変。選挙に関しては全くの素人。第一、地縁血縁たよりの「村の選挙」というものは知らない。選対発足が4月20日、立候補表明から89日目。事務所開きが4月30日、告示が5/8だから、遅すぎ。これが一番の敗因。

選挙戦、私のキャッチフレーズは「町議は町民のリーダー出なければならない」「サラリーマン化した町議はダメです」、かなり刺激的なキャッチコピーである。新人の場合、新人としての特徴、他候補との違いを明確にしなければならない。そのための「戦術」としてもあったのだが、町議の「質」そのものを問う選挙戦は例を見ないだろう。私の目的は議会改革である。町議の仕事は「町政のチェック」「政策の提起」「住民運動を作る」この3点だと思っている。それには町議の質が高くなければ出来ない。一般質問も出来ないような町議では仕事は出来ない。故に選挙戦は通常は政策の羅列なのだが、それではみんな同じないようで、差別化が出来ない。私の個性は出ない。それで選挙戦は街頭演説をメインにすると決めた。