秋田やまもと農協役員選考顛末記(九)

<「八百長」ということ>

八百長」の語源はよくわからないが、「残念会」で仲間の一人がその言葉を使った。また、「後出じゃんけん」という人もいた。いずれにしても正当な選考方法ではないと言ってよい。「提訴しろ」という人もいたが、提訴するだけの準備がこっちにはないし、するとしたらまた数年かかる。しかし、私としてもリベンジはしたい。どうすればいいのか・・・。

今回の選考は選任制という選考方法は仕方ないとしても「公明正大」「透明性」という民主主義の原点は逸脱している。

第一に、地区の選考委員の決定事項を私も含め当事者たちに明快な理由を示さないまま白紙にした。「越権行為」である。「白紙」になったという通知は未だに私にはない。同意書や経歴書を提出させておきながらである。

第二に、その本部の「越権行為」に対し、八竜の選考委員が何ら抵抗しないで受け入れる行為もまたおかしい。恐らく、私に対する嫌悪感で原木椎茸を農協に出荷していない(別に業者に出荷しているわけではない)ことだけを誇大に強調して、私を排除したかったのだろう。もし本当に農協集荷していないことが問題点であったら、私を直接読んで話を聞けばいいのに、そんなこともしない。

第三にこれが前例になれば、本当に常勤たちを中心とした「農協村」になりかねない。若い人や革新的な考えを持った人が経営に入り込む余地が無くなってしまう。

最後に、昨年度、秋田やまもとは今までのすべての内部留保金を取崩しても赤字になった。経営は結果責任であるから、それに対して組合員には何らかの謝罪があってもよい。私の知る範囲では一言もない。

写真はうちの庭に咲いているホタルブクロです


総会資料にもそのことには触れていない。理事会でもそれに対する追及はなかったのか。ないとしたらそれは異常である。常勤理事を頂点とする「農協村」がそれを抑えているのか、増資運動のため職員が出資すれば1%の配当金がつく、定期の利率よりも良い、と出資に載せられた組合員はまんまと騙された。

農協が破綻すれば、その出資金さえ戻ってこない。このような理不尽なことが平気で通るようであれば、それが「不祥事」の土俵となる。そんなことをわかろうともしない体質があるのではと疑いたくなる。

先日、「どうして、理事を辞退したのか」
「いや、辞退したんじゃなくてやめさせられたんだ。」
「どうして?」
「俺が、農協にとって危険人物だからじゃないか?」
「今の農協にはお前みたいな危険人物が必要だ。」
こんな会話を数人とした。あまり親しくしていない人からも声が掛かった。


組合員の農協離れが言われてから久しい。政府や自民党は農協を解体しようと躍起になっている。このことは今に始まったことではないが、農協自体が自らの力で改革しなければならないときに何とした体たらくか。組合員離れが加速していく。

この役員選考は、秋田やまもとだけではないといわれている。秋田しんせい農協でも同じよな「公明正大」でない選考が行われていると地元の友人が言っていた。恐らく、五十歩百歩ということだろう。