<椎茸作業・・・販売出荷・・・>

ユキノシタが咲き始めました

<椎茸作業・・・販売出荷・・・>


収穫の苦労は以上の通りだが、収穫したとてそれが売れなければ何にもならない。原木椎茸を卸売市場には出したくないことは前々から述べていたが、じゃどのようにして売るのかということである。


地元の大きな直売所を一箇所確保したがそれだけで捌ききれるものではない。収穫量もできるだけ一定にはしようと思っているのだが、なかなか思うようにはいかない。


天気、温度、湿度によって一日や二日は簡単にヅレてしまう。その直売所は平日で10〜15パック売れるがそれ以上に収穫したときは、新たな販売先を考えなければならない。


私の息子と妻の職場がその対象として捌くことを考えた。直売だから、手数料は要らない。その分安く販売できる。それに、菌床とは品質が違うから評判なのである。


 だから、注文は結構来る。時によっては直売所より多く持っていかれるときもある。しかし、これとて不定期だから、場合によっては捌ききれない。そんなときは私の人脈を使う・・・。使いざるを得ないというのが本音であるが・・・・


しかし、この人脈が自慢するわけではないがすごい。農協に30年もいて、労働組合活動も手広くして、地域でも農協職場でもというわけである。この前は、地元の保育園に「行商」にいった。


 農協時代は集金や共済の説明やよく通ったものだが、退職してからは初めてであった。しかし、園児たちが午睡時にいったら、久しぶりだから話が弾んで、弾んで200gパック10個も売れた。


 農協時代の話から椎茸の話、話題には事欠かなかった。次には土地改良区事務所。ここも皆顔なじみである。ここでも5パック売れた。


こんなふうだから手持ちの20パックはタチマチ吐けた正直言って、私にもこの「行商」にはなんとなく抵抗感があった。昔の付き合いを利用して・・・という感覚がどうしてもあった。


 しかし、今回の「行商」でそれが間違いであることがはっきりした。地域の中で私がこのように原木椎茸を作っているんだよ、と宣伝していかなければ、お客様も私がどういう仕事をしているのかわからない。


 原木椎茸の宣伝にもならないのである。地域の人に支持されない特産品なんて、特産じゃない、と前々から言ってきたが、地域の人から支持されるためにはやはり「行商」から始めないといけないとわかった。

 
いわゆる「対面販売」である。そして連絡してくれればいつでも、配達もするからということも付け加えることが販路を拡大することに繋がる。


こうして、直売所に出荷するはずの椎茸を「行商」にまわした。4日間歩いたが、一日分の20パックは二時間程度で売り切れるうれしい悲鳴である。それに茸の評判もよい。

 リピーターのお客もあった。この行商は毎日というわけにはいかないが、月に2,3度はローティーションを作ってまわる必要はあると感じた。よくよく数えてみたら「行商先」は20箇所にも及ぶ。探せばもっとあると思う。これが私の財産といえば語弊があろうか。